不審電話:「警察官」名乗る 350万円詐欺被害も 長野市内の高齢女性宅狙う? 県警、注意呼び掛け /長野
毎日新聞 2013年04月07日 地方版
長野中央署によると、長野市の管内で「警察官を名乗る相手から不審な電話があった」という通報が5日だけで33件あった。このうち70代女性は、現金350万円をだまし取られた。同様の通報は長野南署にもあり、県警は他の地域でも被害が出る恐れがあるとして注意を呼び掛けている。
長野中央署の説明では、被害に遭った女性宅に午前10時ごろ、警察官を名乗る男2人から複数回電話があり「あなたの銀行口座が狙われている。新しい通帳を持って行くので、お金を移してください」などと言われた。女性は定期預金を解約して午後3時半ごろ、自宅に来た20代後半ぐらいの警察官を名乗る男に現金350万円を手渡した。その後新しい通帳が届かなかったため、被害に気が付いて同署に届け出た。
県警捜査2課によるとこの日、他にも長野市内で警察の肩書や名前を挙げて「オレオレ詐欺の捜査をしている」「あなたの名前が詐欺事件のグループに使われている」などと伝える不審電話が相次いだ。電話がかかってきたのは60〜80代の女性宅が中心だった。
過去に同様の電話で現金や銀行のキャッシュカードをだまし取られる被害も出ており、同課は「警察官が口座に関する手続きで通帳やキャッシュカードを預かることはない。不審な電話があれば、相手にせず最寄りの警察署に通報してほしい」と呼び掛けている。【福富智、巽賢司】