詐欺:安く強度の劣るインプラント歯科に納入 80人被害
毎日新聞 2013年04月08日 23時36分
注文より安価で強度の劣る人工歯「インプラント」を納入し、歯科医院から代金をだまし取ったとして、広島県警広島西署は8日、上原デンタルファクトリー社長、上原靖裕容疑者(36)=広島市西区古田台2=を詐欺容疑で逮捕した。同署は2009年6月から11年8月にかけ、患者約80人が強度の劣る人工歯への治療を受けたことを把握しており、被害総額は656万円以上になるとみて余罪を調べる。
逮捕容疑は、広島市安佐南区の歯科医院からジルコニアセラミック製の人工歯1個(3万3000円)の注文を受けたが、強度が劣り安価なガラスセラミック製(1万6000円)を納入し、3万3000円をだまし取ったとしている。上原容疑者は「詐欺行為と訴えられても仕方ない」などと、容疑を認めているという。
広島西署によると、11年5〜7月、歯科医院の医師が患者の歯をレントゲン撮影した際、本来は透けるはずのない人工歯の半数が透け、患者からも「歯が割れた」という相談が相次いだため発覚。歯科医院側が昨年9月に告訴していた。【黄在龍】