解雇の金銭解決制度:経済再生相 申し立ては労働者側で
毎日新聞 2013年04月08日 19時31分
甘利明経済再生担当相は8日の衆院予算委員会で、解雇の金銭解決ルールについて「企業側の都合で金銭解決することは考えていない」と述べ、申し立ては原則的に労働者側に限定する考えを示した。
裁判で解雇無効となった後、事後的に金銭を支払うことで労働契約の解消を申し立てる制度について、安倍晋三首相は2日の同委で、検討対象として容認する考えを示している。甘利氏は8日、「労働者側が戻りたくないという時に、戻るしか解決手段はないということでいいのか、という議論はゼロではない」と説明するとともに、「使用者側の都合でそういう制度をつくることは検討していない」と述べた。
また、甘利氏は、事前に一定の金額を支払うことで企業が労働者を解雇できる「事前型」の金銭解決ルールについて「(政府の成長戦略に)金銭によって解雇を自由にする制度は入れない」と強調した。民主党の山井和則氏に対する答弁。【光田宗義】