イギリスのサッチャー元首相死去 英メディア伝える4月8日 21時36分
イギリスで初めての女性の首相として11年余りにわたって政権を率い、その強硬な政治姿勢から「鉄の女」とも呼ばれたサッチャー元首相が8日、死去しました。
87歳でした。
サッチャー元首相のスポークスマンによりますと、サッチャー元首相は、8日朝、脳卒中を起こしたあと、死去したということです。
サッチャー元首相はイギリス中東部グランサムの出身で、オックスフォード大学を卒業したあと、1959年に保守党から下院議員に初当選しました。
1975年には保守党党首となり、4年後の1979年の総選挙で、「小さな政府」への転換やイギリス経済の復活を公約に掲げて政権交代を実現し、イギリスで初めての女性の首相に就任しました。
在任中は一貫して市場経済を重視する政策をとり、国有企業の民営化を進めたほか、減税や金融の規制緩和を行い、「英国病」とも言われたイギリス経済の活性化に道筋をつけたとされています。
また、東西冷戦が続くなか、当時のアメリカのレーガン大統領と共に反共産主義の立場をとったほか、1982年には南大西洋のフォークランド諸島の領有権を巡って対立したアルゼンチンを軍事力で屈服させ、その強硬な政治姿勢から「鉄の女」とも呼ばれました。
しかし、ヨーロッパの統合に対して距離を置く政治姿勢が政府内や保守党内からの反発を招き、1990年、辞任に追い込まれました。
サッチャー元首相はその後も講演活動などを続けていましたが、2002年以降は健康上の理由から政治活動を控えるようになっていました。
おととしには、サッチャー元首相の首相時代や晩年の姿を描いた映画、「マーガレット・サッチャー鉄の女の涙」が公開され、世界的に大きな反響を呼びました。
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