アフガン:NATO空爆で子供ら11人死亡
毎日新聞 2013年04月07日 23時31分
【ニューデリー杉尾直哉】アフガニスタン東部クナル州で6日深夜、北大西洋条約機構(NATO)軍が民家を空爆し、中に立てこもっていた武装勢力8人と、民家にいた子供10人と女性1人が死亡した。ほかに女性5人が負傷した。州政府当局者が7日、明らかにした。駐留米軍やNATO軍による空爆でこれまでも多数の民間人の犠牲者が出ているが、一度に10人の子供が死亡するのは異例。
州政府当局者によると、NATO軍とアフガン軍の合同部隊が6日夜、武装勢力の攻撃を受け、激しい戦闘となった。武装勢力が民家に立てこもって中からNATO軍などを銃撃したため、NATO軍が空爆支援を要請した。カルザイ大統領は、アフガン軍にNATO軍の空爆支援要請を禁じている。NATO軍は「民間人の犠牲者が出たことは認識している」としている。
カルザイ大統領は、駐留軍の誤爆などで民間人の犠牲が出るたびに米政府を批判し、駐留軍の活動を制限するなどの措置に出てきた。今回の事件を受け、再度カルザイ氏が反米的な態度に出る可能性がある。