韓国の自動車市場では、輸入車が同クラス・同価格帯の韓国車を販売台数で上回る現象が起きている。一部のクラスでは輸入車が販売1位に躍り出るなど、韓国自動車業界は緊張を隠せない。
■BMWの販売台数、現代「ジェネシス」上回る
BMW「5シリーズ」は今年1月に1668台販売された。後輪駆動の高級セダンのうち、国産車と輸入車を合わせて販売台数で最多だ。現代自動車の「ジェネシス」販売台数(1152台)よりも多かった。「5シリーズ」は中型車だが、準大型クラスの「ジェネシス」と価格帯が似ているか、さらに高いため、顧客層がかなりの部分で重なっている。自動車業界の関係者は「BMW『5シリーズ』は年間基準で『ジェネシス』を抜く可能性もある」と話す。「ジェネシス」は昨年1万8000台、一方の「5シリーズ」は昨年1万2000台が売れた。
起亜自が輸入車に対抗するために発売した大型セダンの「K9」は、さらに実績が悪い。最近では販売価格を300万ウォン(約25万円)も引き下げて仕様を高級化したにもかかわらず、販売台数は前月に比べて14%減の500台にとどまった。
こうした輸入車と国産車の販売台数の「逆転現象」は、何も高級車だけで起こっているわけではない。フォルクスワーゲンが販売しているスポーツタイプ多目的車(SUV)の「ティグアン」(588台)は、韓国GMの「キャプティバ」(276台)やルノーサムスンの「QM5」(258台)に比べて2倍以上も売れた。トヨタの中型セダン「カムリ」も、韓国GMの「アルフェオン」やルノーサムスンの「SM7」に比べ販売台数が多かった。こうした現象は、かわいらしくて特別な車を意味する「スペシャルティカー」市場でも同様だ。BMWの「ミニクーパー」は、起亜「ソウル」や現代「ベロスター」よりも多く売れている。