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【プロ野球】ラミレス2000安打 原点の神宮で快挙ゲッツ2013年4月7日 紙面から
◇DeNA6−3ヤクルトDeNAのアレックス・ラミレス外野手(38)が6日のヤクルト2回戦(神宮)の6回に左越え本塁打を放ち、外国人選手初の通算2000安打を達成した。プロ野球史上42人目で、1695試合での到達は、川上哲治(巨人)の1646試合に次ぐ史上2番目のスピード記録。右打者では長嶋茂雄(巨人)の1708試合を抜き歴代最速での到達となった。 弾丸ライナーが左翼席に突き刺さった。6回、左越え今季1号ソロで2000安打達成。ダイヤモンドを一周したラミレスは、ベンチで最敬礼する中畑監督と抱き合い、喜びをかみしめた。 「神宮で決めることができてよかった。雨で試合が成立するか不安だったけど、あの打席は気持ちを奮い立たせて打ったよ」。原点の神宮球場での達成を喜んだ。守りにつくと1万1060人の歓声が、まるで満員のように聞こえたという。 残り7本で始まった今季。7試合目で決めた。昨年11月1日に横浜市内の病院でクリーニング手術し、右肘の痛みを取り除いたことが早期達成に結び付いた。 長い道のりだった。来日のきっかけはローン。米国に購入した自宅のローン返済のため、日本で1年間稼ぎメジャーに復帰するつもりだった。「あのまま米国にいたらクビになっていた。別の仕事をして、家を買って、何とか生活しているだけだと思う」と打ち明ける。 ヤクルト時代は、当時の若松監督の助言を受け入れ、中堅から右方向への打撃技術を磨き、古田とディスカッションし捕手のリードの傾向を学んだ。今でも「中日なら谷繁がコントロールしている。他のキャッチャーではまったく違う」と捕手のリードの傾向を調べ打席に立つ。 この日も石川の内側のカットボールを頭に置いた。「最初の球団がヤクルトじゃなかったら長く日本でできなかった。最初が巨人だったら今ここにいない」と感謝している。ヤクルトで地歩を固め、巨人で厳しい重圧にさらされ成長した。そして今、誕生2年目のDeNAの礎を築く。 夢は指導者だ。「今までの外国人選手とぼくは違う。日本でずっと仕事をしたいんだ」。永住も視野に入れ、エリザベス夫人(52)と日本国籍取得について検討中。1月30日には東京・西麻布にレストランも開いた。厨房(ちゅうぼう)で腕を振るう夫人の念願でもあった。 日本の社会に溶け込み成し遂げた大記録。試合後、「WE ARE ONE(僕らはひとつ)」と東日本大震災があった2011年、巨人時代のパフォーマンスを再現したラミレス。「被害に苦しむ仙台や石巻のみなさんのため基金をつくりたい」。日本に根付いた真の助っ人らしい夢を語った。 (後藤慎一) PR情報
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