成功者と呼ばれる方々を観察していると、彼らが今の職業なりビジネスを、決して「儲かるから」やっているわけではないことがよく分かります。
「儲かるから」やっている人が一流になれない理由
もっといえば、「儲かるから」という理由で何かに取り組む人は、決して一流になることはできません。たとえば「儲かるからプロ野球選手になる」「儲かるからプロブロガーになる」「儲かるから起業家になる」などなど。
その理由はシンプルで、「儲かるから」というモチベーションの持ち主は、「儲からない時期」を乗り越えることができないからです。
たとえばぼくがやっているブログ運営も、激烈ハードな道のりなので、安定的に儲かり始めるまでには短くて半年、長くて3〜4年の時間が掛かります。
特に個人ブロガーの場合は、「儲けるためにブログを書く」と考えている人は、間違いなくこのハードな時期を乗り越えられません。半年やってみてダメだったら、「やっぱり儲からなかった…」と思って退場していくのがオチでしょう。
また、儲けのために取り組んでいる人は、スランプの時期、すなわち「儲からなくなった時期」に退場する可能性も高いです。
かくいうぼくのブログなんですが、実はゆるやかーにトラフィックが下がっています。つまり、儲かりにくくなっています(Googleの検索流入が減っています)。
儲けのためにブログを運営している人は、ここで「う…やっぱり儲からないな。もっと儲けやすい方法あるよなぁ…」と浮気に走り、ブロガーであることを辞めてしまう可能性が高いです。言わずもがな、そう考える時点で、一流になれるわけがありません。
ぼくは、とりあえず売上がどんなに下がろうが、ブログは生涯書きつづけるつもりです。もちろん儲からなくなったら、更新頻度は落ちるでしょうけれど。続けていれば、そのうち日の目を見る可能性はあります。それこそ死後かもしれませんが…。
情熱を持っている人が、「儲からない時期」を乗り越えられる
結局、一流になれる人は、圧倒的な情熱を持っている人だと思うのです。彼らは金銭的に儲からない時期を乗り越えますし、精神的なスランプも乗り越えてしまいます。なぜかといえば、シンプルに「好きだから」。
ぼくは書くことが絶望的に好きです。お金儲けは重要ですが、金のために書いているわけでもありません。誰がなんと言おうが、ご飯を食べてウンコをするように、文章を生産していきます。だって好きなんですもの。そんなわけで、「お金のために」文章を書いている人には、長い目で見れば負けることはないと自負しています。
とはいえ、情熱というのは、一流になるための「条件のひとつ」にすぎません。
野球が好きだからプロになれるとは限らないわけです。音楽がどれだけ好きでも、プロのミュージシャンになれるわけではありません。
成功者というものは、情熱に加えて、運や人脈、学習態度、金銭的な問題などなど、さまざまな外的要因によって、偶然生まれるものです。
自分で成功をコントロールできるなんて考えは、傲慢もいいところです。できることといえば、ひたすら活動し、運が舞い降りてくるのを待つのみでしょう。
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最後にちきりんさんのツイートをご紹介。この方ですら、4年掛かってますからね…。
「こんなこと書いても誰も関心をもたないかも。それでもあたしはこれを書きたい!」ってことを、書き続けたい。と思って、書いてたら、人気がでるまでに4年かかった。
— ちきりんさん (@InsideCHIKIRIN) 2013年4月6日
でも別に「人気がでてほしい」と思って書いてたわけでもないので、4年は長くもないし、下積みでもないです。書きたいことを書けるたのしい時間だっただけ。それは今も同じですけど。
— ちきりんさん (@InsideCHIKIRIN) 2013年4月6日
★この記事を読んだ人にはこの本がおすすめ。
ちきりんさんごり押しの一冊。ぼくも読みましたが、これは激しく感銘を受けます。成功者になるための条件を、ひしひしと感じることができます。必読です。