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【グラニュース】


闘莉王、反省

2013年4月7日 紙面から

 名古屋グランパスは、柏を相手に3−3で引き分けた。序盤から点の取り合いが続き、後半26分にFW玉田圭司(32)が2試合連続弾となる同点シュートを決めた。磐田はFW前田遼一(31)が浦和戦で今季初ゴール。話題の「デスゴール」が飛び出し、相手陣営を戦々恐々とさせた。

 爆弾低気圧の直撃による暴風雨のなかでも熱気を帯び続けたピッチに、欲しかった勝ち点3を取りこぼした。

 グランパスは後半45分間、1人少ない相手を押し込みながら決勝点を奪えない。さらに大黒柱のDF闘莉王が構えていながら痛恨の失点。難敵・柏に対してアウェーでのドローは悪くはないが、チームとしての成長の余地が凝縮された90分間だった。

 4人の守備網を1人に破られた。後半18分、ドリブルでの単独突破を図った柏のFW工藤に対し、ゴール前には闘莉王、増川がそろい、後ろから田口も挟み込む。しかし田口と闘莉王の間をドリブルで抜かれ、増川の足も届かず、工藤のシュートは楢崎をかすめてゴールへ。1人少ない相手に許した痛恨の3失点目が勝負の分かれ目となった。

 「ちょっとね…。オレのミスかな」。試合後、闘莉王は潔く反省の色をにじませた。「理論的には外に行かせなければ良かったんだけど」。もくろみ通りにドリブルのコースを取らせたが、3人の距離感の小さなズレが大きな代償となった。

 暴風雨に加え、岡部主審のあやふやな笛。これらに冷静に対応し、試合を落ち着かせるべきだったのは、先制したグランパスだった。しかし、乱戦になれば攻守の切り替えの早さに勝る相手に分があった。わずか14分間で逆転を許し、柏の工藤には「すべての面でうちが上回っていた」とまで言われた。

 数的有利になった後半は守備だけでなく攻撃にも課題が残った。闘莉王は「柏は真ん中を固めてカウンターを狙っていた。だったらもっと外、外。相手の嫌なところを狙わないと」と苦言。玉田の3点目などサイドからの効果的な崩しもあったが、徹底するいやらしさが足りなかった。

 「いい勉強? そうなってほしい」と闘莉王は話し、ストイコビッチ監督も「あれから学ばなければいけない」と自ら触れた。3失点という授業料が安かったと思えるシーズンにしてこそ、暴風雨のなか声をからしたサポーターも報われるはずだ。 (宮崎厚志)

 

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