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私の対米自立の考えの姿勢は退官後ではない。当然、外務省現役の時代にも存在

2013-04-07 07:40
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 私の今日の主張は、「対米関係において、日本の国益を出発点として、何故米国に自主的に対応できないのか。米国に隷属すればよいという思想から、何故脱することができないのか」に収れんする。
 著書『戦後史の正体』や『日米同盟の正体』がまさにその主張である。  TPP,普天間米軍基地問題、オスプレイ、集団的自衛権、イラク問題などがそうである。 この台詞は多分、現在の体制派には痛い。
 したがってさまざまな攻撃がなされる。
 衆議院総務委員会で大西議員がNHK会長に対して、孫崎をNHKで使うなと圧力をかけたのもそうである。
 私への攻撃にはさまざまなものがある。
 
その一つに次のものがある。
 その中で「孫崎は外務省時代には自立を主張しないで、退職してから自主を唱えているので信用できない」という非難がしばしばある、
 手島龍一氏は「朝まで生テレビ」や「TVタックル」(ここでは厳しく反論したが、出席者の一人が突如選挙にでることとなり、残念ながら放映なし)でしばしば行っている。
 したがってここで整理しておきたい。
(1)  1990年ごろまでは外務省全体として自主路線を真剣に模索していた。従って、私一人がどうこう言わなくても、いろいろの方々が自主を模索していた。
(2)  外務省分析課長時代、「日本はシーレーン防衛といいながら、その實、オホーツク海におけるソ連の戦略潜水艦を攻撃する態勢に組み込まれた。米国の先制攻撃にくみすることは極めて危険である」との説を述べていた。これはその後、1986年のハーバード大学の研究員の時の報告書となる。(3)  1992年に出版した『カナダの教訓』がs自主路線の模索を鮮明に述べている。カナダが自主外交をする時、いかに苦労するか、それを学ぼうとするのがカナダの教訓である。
(4)  ついで1993年『日本外交 現場からの証言』で自主路線の模索を明確に示している。
(5)  ウズベキスタン大使の時にはカリモフ大統領は旧ソ連の指導者であるとして米国は厳しく批判していた。この時独立後の混乱を低下させることが重要であるとして、ウズベキスタンへの援助を積極的に行った。
(6)  国際情報局長の時には情報衛星を米国の反対にもかかわらず推進した。(7)  イラン大使の時には米国が反対したハタミ大統領の訪日の実現に努めた。
(8)  『日米同盟の正体』は防衛大学校時代に出版した。
(1)  で述べたごとく、米国に追随すればよいという考え方は外務省では1990年まではそんなに露骨ではない。むしろ幾つかの外交で自主を模索していた。
・対中国外交
・対パレスチナ問題、アラファトを国賓待遇で最初に招待したのは日本
・対イラン外交、革命後日本は最も緊密な関係を樹立
・対ASEAN外交、福田ドクトリン
・対アルゼンチン、フォークランド紛争でアルゼンチンの主張に配慮
・核戦略、核兵器使用を阻止する動きに積極的に関与
 こうしてみると、自主を求める動きは強かった。私はそうした外務省の中で育ってきたのである。今日でこそ私の「対米自主論」「米国隷属への批判」は際立っているが、1990年までの外務省においては当然の主張だったのである。




 

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