NHK(松本正之会長)は12日、職員の基本賃金を今後5年間で10%削減することを柱とする給与制度改革案を発表、経営委員会に提示した。年功序列型、横並びの給与体系を見直し、国会で「高額」と指摘された給与について説明責任を果たすことが狙い。新制度は労使交渉を経て平成26年度以降に導入される見通し。
改革案の主な内容は、(1)管理職の基本年俸と一般職の基本賃金(基本給、賞与)をおおむね5年で10%削減(2)管理職(副部長以上)登用の試験制度を新設(3)地域の給与水準を踏まえた給与体系で雇用する「地域職員制度」の新設−の3点。このほかに、25年度から一部手当を廃止する。
NHKによると、現行の給与体系は年功序列的な色合いが強く、職員の全国転勤を考慮して、地域を問わずに一律の処遇で支給していた。吉国浩二専務理事は「人件費は11年度以降、一貫して削減してきたが、大量採用をした時期があり、40歳代がふくらんでいる」と、改革が必要となった経緯について説明した。
定期昇給のカーブを抑制する一方、仕事の成果を賃金に反映させるようにしてメリハリをつけるという。吉国専務理事は「努力が報われる制度になる。良い意味での競争原理が働き、職員のモチベーションがあがるのではないか」と話した。
NHKによると、平成23年度決算時の職員平均年収は約1185万円。昨年3月22日の衆議院予算委員会では、厚生費などを入れた人件費が1780万円と指摘され、当時の川端達夫総務相は「NHKは受信料で賄われており、負担者である国民・視聴者の理解が得られることが必要。説明責任はしっかり果たしていくべきだ」と答弁していた。