猪瀬知事会見・ダイジェスト:ヘイトスピーチ/君が代斉唱 /東京
毎日新聞 2013年03月30日 地方版
◇ヘイトスピーチ→品がないね。ただ、デモはできる
◇君が代斉唱→歌いたくなければ口パクでいい
◆4月14日から19日まで、東京の姉妹都市であるニューヨーク市を訪問することにした。都市外交を進化させ、互いの都市経営に生かしたい。
−−石原慎太郎前知事はアジア各都市が共通課題に取り組む「アジア大都市ネットワーク21」の活動には熱心だったが、個々の姉妹都市間交流はさほどやらなかった。姉妹都市をどう考えるか。
◆多都市間の交流という設定もあるが、2都市間の交流というものをきちんとやっていかなければならない。
−−アジネットには知事が大気汚染対策で協力を申し出た北京市が入っていない。そのことについて考えは?
◆多都市間の全体の交流と2都市間の交流と、やり方はいろいろある。北京との交流もいずれまた俎上(そじょう)に上ってくると思う。
−−最近、新大久保で200人ほどが在日コリアンの排斥を目的に「殺せ」などと訴える街宣デモ(ヘイトスピーチ)をしている。知事の見解は?
◆品がないね。ただ、デモは届け出すればできることはできる。東京の1300万人のうち、わずか200人だが、もちろんそれはよろしくない。相手に危害を加えることがないかどうか、注意深く見守りたい。
−−卒業式で君が代を斉唱しない教職員への処分について、最高裁が昨年、慎重な考慮が必要だとする判決を言い渡しているが。
◆全員起立の時に座っているんでしょ。これはおかしい。歌いたくなかったら起立して口をパクパクパクしていればいいでしょう。基本的なルールが分からない人は、教師としてふさわしくない。罰則の程度は現場で判断すればいい。あしたから解雇だと言ってるわけではないんだから。
−−IOC(国際オリンピック委員会)評価委員会による20年五輪立候補3都市の視察がすべて終わった。
◆「イスラム圏初」をうたうイスタンブールが、やっぱりライバル。これからも世界にアピールするチャンスを見逃すことなくやっていく。(29日)