トップ > プロジェクト紹介 > 先進事例報告・共有会(5月10日)
2012年5月10日(木)、「みんなの力でがれき処理プロジェクト」の第2回会合として、『「みんなの力でがれき処理プロジェクト」先進事例報告・共有会』(主催:みんなの力でがれき処理プロジェクト・環境省、会場:砂防会館別館)が開催され、プロジェクト参加自治体と、既に受入表明済みの自治体、及び本年3月16日の国からの要請に対し受入に具体的な回答のあった自治体等から、計44自治体・77名の参加がありました。
環境省高山大臣政務官の挨拶の後、同省伊藤廃棄物・リサイクル対策部長から広域処理の安全性についての報告がありました。被災地から金澤岩手県宮古市市民生活部長、大友宮城県東松島市市民生活部長が登壇し、いまなお両県に残る災害廃棄物の現状を訴えました。そして、すでに災害廃棄物の受入を進めている自治体から、今井東京都環境局廃棄物対策部一般廃棄物対策課長、桜井静岡県島田市長、栗林秋田県大仙市長、折田群馬県中之条町長が登壇、先進事例と住民への説明について報告しました。その後、経済評論家の池田氏、宮脇明星大教授、中川東京大学准教授を交え、災害廃棄物の広域処理について理解を深めるためのパネルディスカッションが行われました。最後に、細野環境大臣があらためて広域処理の必要性を訴えました。
また、同日、この報告・共有会に先立って「東京二十三区清掃一部事務組合施設視察バスツアー」が開催され、新江東清掃工場で災害廃棄物の処理を実際に視察しています。
パネルディスカッション
その後、廃棄物処理と放射能の専門家を交えたパネルディスカッションがあり、広域処理の理解に向けて意見交換がされました。
【パネルディスカッション】
【廃棄物処理の観点から】
【放射線による健康への影響の観点から】
※1.“ここ”とは“埋立終了後の最終処分場の近く。”
(1)10,000Bq/kg以下の廃棄物が処分されている最終処分場において、埋立処分終了直後から最終処分場のすぐ外側に居住する場合
(2)5,000Bq/kg以下の廃棄物が処分されている最終処分場において、埋立処分終了直後から最終処分場の跡地に居住する場合
(3)8,000Bq/kg以下の廃棄物が処分されている最終処分場において、埋立終了後に管理期間を3年間設け、その3年間の経過後から最終処分場の跡地に居住する場合
(注)埋立処分が終了してから一定期間(管理型最終処分場の平均は16年)経た後に跡地利用を行うのが一般的であり、埋立終了3年後から最終処分場の跡地に居住することは通常は行われない。
※2.動画上、中川先生は「5000名過剰にがん死亡者が増える」とご説明されておりますが、パネルディスカッション後、50名と訂正されております
フォトセッション
報告・共有会の最後に参加者によるフォトセッションが行われました。
開会挨拶
環境大臣政務官 高山 智司 氏
パネルディスカッション
コーディネーター
経済評論家、大樹総研(株)代表取締役所長
池田 健三郎 氏
1992年、日本銀行に入行、主要部局を経て民間シンクタンクに転じ、2009年より大樹総研所長。前浜松大学特任教授。(社)日本青年会議所アドバイザー。TVコメンテーターとしてTBS「みのもんたの朝ズバッ!」等に出演中。
パネルディスカッション3
コメンテーター
東京大学医学部放射線医学教室 准教授
中川 恵一 氏
【ダウンロード】資料(9)
東京大学医学部医学科卒業後、昭和60年東京大学医学部放射線医学教室入局。社会保険中央総合病院放射線科、東京大学医学部放射線医学教室助手、専任講師を経て、現在、東京大学医学部放射線医学教室准教授。平成15年より東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部長(兼任)。この間スイス Paul Sherrer Institute へ客員研究員として留学。英文論文などによる学術発表の他、患者/一般向けの啓蒙活動にも力を入れている。福島第一原発後は、市民への情報提供の他、飯舘村など福島支援も積極的に行っている。著作には、「がんのひみつ」、「死を忘れた日本人」、「放射線医が語る 被ばくと発がんの真実」(近著)など多数。毎日新聞で、コラム「がんの時代を暮らす」、週刊新潮で、「がんの練習帳」を連載中。
開会挨拶
環境大臣 細野 豪志 氏
資料(2) 岩手県宮古市「宮古市の災害廃棄物の状況と取組み]
資料(4) 東京都「東京都における災害廃棄物の受入れについて」
資料(5) 静岡県島田市「災害廃棄物受入に伴う経過及び試験溶融結果」
資料(7) 群馬県中之条町「群馬県吾妻東部衛生施設組合災害廃棄物受け入れ決定までの経緯」
資料(8) 明星大学理工学部総合理工学科教授 宮脇健太郎 氏 「災害廃棄物処理の課題」
資料(9) 東京大学医学部放射線医学教室准教授 中川恵一 氏 「放射線被ばくの『量』について」