ビッグプランをぶち上げた興毅。右は挑戦者=大阪市内で(竹下陽二撮影)
|
 |
調印式が5日、大阪市内で行われた。6度目の防衛戦に臨む王者亀田興毅は「王者らしく強い勝ち方で勝つ」と豪快KOを予告。このまま、王座を防衛し、年末の亀田祭りで、3兄弟による初のトリプル世界戦を行うド派手な構想もぶち上げた。
挑戦者のことは、眼中にないかのような口ぶりだ。興毅が唯一、黒星を喫した、タイの英雄ポンサクレックと同門で、ポンサク2世とも言われるパノムルンレックが「ポンサクのように勝つ」と挑発してくると、興毅は鼻で笑った。
「ポンサク? なんか言うとった? 全然、別になんも気にしてない。相手、メチャクチャ、マジメやもん」
相手のことをギロリとにらんだり、威嚇したりする挑発は6日の前日計量まで温存するつもりなのか、「オレは試合当日にならんと気合が入らんから」とどこまでもクールな対応。それでも、自信はあるのだろう。「サウスポー同士だからお互いパンチがよく当たると思う。速いテンポの戦い方になる。チャンピオンらしく、強い勝ち方で、次につなげたい」と早い回でのKOを予告した。
6度目の防衛戦は通過点にすぎない。興毅は頭の中でビッグプランを温めているのだ。「12月に2階級制覇を目指す大毅、これから世界王者を狙う和毅の3兄弟のトリプル世界戦をやりたい。それが、亀田家の夢なんや。実現したら、すごい1日になるで」
これまで、3階級を制覇している興毅自身、バンタム級から階級を落とし、スーパーフライ級での4階級制覇を目指している。大毅が狙うのもスーパーフライだが、IBF、WBOに加盟し、承認団体が4団体となったことで選択肢が増えていることも追い風だ。この構想を実現させるためにも、V6戦はスカッと勝ちたい。 (竹下陽二)
この記事を印刷する