はじめまして。
>
昔、共和国はなぜ「地上の楽園」と呼ばれていたのでしょうか?
“呼ばれていた”というより、共和国側がそのように宣伝していたということでしょう。もっとも、それを無邪気に信じ(あるいは信じようとした)日本人が多々いたこともまた、確かですが。
宣伝意図は言うまでもなく、体制の優越性を知らしめるためですけれども、更に細かく見てゆけば ・対内的……“我々は幸福だ”“この世に羨むものはない”といったスローガンにも見られるように、住民に対して情報統制を行いつつ、体制の優越性を教化した ・対南的……李承晩〜朴正熙の“軍事独裁政権”“米帝の傀儡政権”との比較として共和国を“人民の楽園”と定義することにより、北の優越性を宣伝した ・対外的(特に日本)……単に自国の優越性を宣伝するのみならず、帰国事業を推し進め、労働力や資金を吸収するためにも、日本で厳しい差別に苛まれていた在日朝鮮人に幻想を抱かせた といったところでしょうか。
|