タイトル 核問題について
記事No 222
投稿日 : 2003/02/02(Sun) 11:47
投稿者 ユウヘイ
初めまして。
僕は中3です。今、学校で国際理解のレポートを作っていて僕は北朝鮮をテーマにしました。
核問題について教えてください。
北朝鮮は核を持っていると認めたことで、今はどういう状況で今後どうなると思いますか。
それと日本にも核が向けられていると聞いたのですが、日本に打たれる事はあるのですか。
教えてください。よろしくお願いします。

タイトル Re: 核問題について
記事No 223
投稿日 : 2003/02/02(Sun) 12:58
投稿者 祖父は警官
> 北朝鮮は核を持っていると認めたことで、今はどういう状況で今後どうなると思いますか。

まず「核」というのは核分裂や核融合という反応で、そのエネルギーを取り出す技術である、ということ。それは発電などにも用いられるし、X線照射などにも用いられます。しかしもちろん原水爆としても用いることができる技術であります。

世界の国々は原子爆弾の脅威を目の当たりにして、国連決議として「原子爆弾の禁止」を決めましたが、現に保持していたアメリカや対抗していたソ連、中国などは自国の原水爆開発は国連の決議はまったく無視して進めました。こうして国際連合の中で戦争を取り扱う重要な部門、安全保障理事会という所の常任理事国である五カ国(米英中ソ仏)はみな勝手に原水爆開発をなしとげてしまいました。

その後も、南アフリカ共和国やイスラエル、インドやパキスタンもこの原水爆の開発に成功しました。南アフリカ共和国は、しかしその後原水爆を廃棄し開発をストップさせたと表明しました。しかし他の現に核戦力を持つ国は「原水爆禁止」ということを公然と無視し続けています。

北朝鮮はこの「核分裂」反応をするためのウランやプルトニウムを外国から買ったりして持っていました。それを用いて、原水爆を作りやすい黒鉛型原子炉を稼動させていました。これを止めよと国際的に非難が起こります。95年にカーター元米大統領(私人)が特使として訪朝し、1)今後は黒鉛型原子炉は使わない、2)代わりの軽水炉型原子炉を日米韓などの技術とお金で作ってあげる3)それまで発電につかえる石油を北朝鮮にただであげる、という取り決めです。またこの取り決めの保障としてIAEA(国際原子力機関)というものに北朝鮮も加入しました。

以後、北朝鮮は核開発をしないという条件で、石油を(国内消費量の半分ほど)ただでアメリカからもらい、日米韓のおかねで原子力発電所を建設してもらっていたのです。

ところが、2002年にアメリカとの会議の場で、アメリカ側の(偵察衛星などをとばしてアメリカは世界の国を自分の利益から見張っているのです)資料をつきつけられて、北朝鮮は核開発をしている、と表明しました。この核開発、というのはミサイルの弾頭を作っている、というような表明ではなく、独自の黒鉛型原子炉などで、独自の研究や開発を、決まりの外にしている、という事。しかし「きまりなんていつでもやぶる事ができる」という表明でした。

ただし、一方でそう報じられていますが、他方でこの米朝協議の中で「証拠をつきつけられた」事も、「核開発を独自に続行再開した」こともない、とも後から北朝鮮は表明しました。

この米朝協議の中でのいきさつをもってアメリカは石油輸出を2003年から停止するとしました。この停止を表明したことをもって北朝鮮は反発を表明し「対抗手段」としてIAEA脱退を表明し、査察官の国外退去だとか、国際機関の監視カメラが取り付けられているのを除去する、という行動をとりました。

その他に、アメリカは2001年ごろからイラク、イランなどとともに北朝鮮を「悪の枢軸」と勝手に呼びつけてました。

こうして
・アメリカは自分の国の核兵器をなくすという努力を全然しない
・アメリカは外国がどんなことをするか、世界を監視している
・アメリカは自国が気に入らないと、他所の国を先制攻撃するとしている
・アメリカは北朝鮮の輸入量の半分の石油をタダであげている
・アメリカはイラクと今戦争しようとして、そちらを優先させようとしている
・アメリカは日本や韓国と軍事同盟を結んで米軍基地を置いている
・アメリカは全世界が反対しても圧倒的に強いので勝手に戦争できると思っている

・北朝鮮は自分もアメリカと対等の立場だと思っている
・北朝鮮はアメリカその他の核保有国と同じようになりたいと思っている
・北朝鮮はアメリカとの交渉のためには「核兵器を作るぞ」と脅す事が効果的だと思っている
・北朝鮮はどこの国の「やめろ」という声も無視していつでも戦争を引き起こすことができる、と思っている
・北朝鮮は他所の国と考え方が違っても、戦争という手段を用いずに仲良くするという事(これを「平和共存」といい、ほとんどの国はこれを大事だと思っています)はあまりどうでもよく、アメリカと話がつけば、アメリカさえ納得させれば、それで自分は安泰だと思っている

こういう両国なのですな。
そして

・日本政府はアメリカのいいなりになっていさえすれば安全だと思っている
・中国は自分たちが戦争に巻き込まれたくないと思うが、アメリカが勝手に北朝鮮(すぐとなり)を攻撃するのは自分たちの脅威だと思っている
・韓国は戦争になれば、いきなり被害に直面するので、これはかなわないと思っている
・韓国も日本同様アメリカのいいなりになっている

ここで、わたしたち日本の国民として、どのような立場がとれるか?
・核兵器の開発や貯蔵、核戦争はどこの国がするのも嫌だと表明する
・日本からも毎日朝鮮半島の偵察などの仕事をしている米軍基地の存在を当たり前のものとせずに、よく考える
・アメリカいいなりにならず日本も積極的に「平和共存」の外交をすすめる
・韓国や中国、ロシアとよく話し合いをする

こんな感じでしょうか。他のみなさま、突っ込みいれて(ユウヘイ君も私の素描だけを丸呑みで信じないで考えて)ください。
こうしてみてくると、アメリカといい、北朝鮮といい、変な国ですね。

タイトル Re^2: 核問題について
記事No 224
投稿日 : 2003/02/02(Sun) 15:40
投稿者 ユウヘイ
祖父は警官さん、ありがとうございます!本当にためになります。
僕もこの投稿を見て北朝鮮もアメリカもおかしな国だと思いました。なんだか国と国のやりとりというのは矛盾だらけで、なにが平和なのか分からないと思います。

こんな素人のためにありがとうございました。

タイトル Re^2: 核問題について
記事No 228
投稿日 : 2003/02/04(Tue) 12:14
投稿者 ピョートル   <shouheirinn@naver.co.jp>
「在日米軍の基地を当たり前のものとせずに・・・」とか、「中国と話し合いをする」とか、おっしゃられますが、中国の態度を見ていると、話し合いだけでどうにかなるような国とは思えません。尖閣諸島を自国の領土であるとでも考えているように思えますし・・・。何よりも、中国が設定している「戦略的境界」の範囲内に、沖縄やベトナムが含まれていることを、ご存知なのでしょうか。(つまり、中国が沖縄で戦闘することは、中国にとっては自衛戦争なのです。)結局は、米軍の武力で威嚇しながらの話し合いにならざるを得ないと思います。まあ、先の韓国での米軍の事件のようなことは、決して許さないようにしたうえで、基地を存続させるのがベストではないかと思いますが。
祖父は警官さんと同様に、皆さんの批判や反論があれば、どんどん受け付けます。

タイトル Re^3: 核問題について
記事No 229
投稿日 : 2003/02/04(Tue) 20:59
投稿者 祖父は警官
> 「在日米軍の基地を当たり前のものとせずに・・・」とか、「中国と話し合いをする」とか、おっしゃられますが、

前者、米軍の基地が日本にあることを当たり前とせず」はおっしゃるとおり当方の意見ですが、「中国と話しあいをする」は当方の論を矮小化しておられます。

> 中国の態度を見ていると、話し合いだけでどうにかなるような国とは思えません。尖閣諸島を自国の領土であるとでも考えているように思えますし・・・。何よりも、中国が設定している「戦略的境界」の範囲内に、沖縄やベトナムが含まれていることを、ご存知なのでしょうか。(つまり、中国が沖縄で戦闘することは、中国にとっては自衛戦争なのです。)

ベトナム全土を自国の領土とするという勢力圏思想は中国はもってないと思いますね。そんな事はベトナムが許しません。北朝鮮と違い(朝鮮は中国の属国でした)ベトナムは千年以上の対中国の独立戦争の歴史をもっています。また沖縄を自国の領土とするという根拠を教えて頂けませんか。中国にもインターネットの普及とともにお茶の間右翼が跋扈している由。そういう連中の妄言と、中国の政権党のエスタブリッシュメントとの間には隔絶した知識の隔たりがあります。民主社会でない間はそうした井戸蛙の声は絶対に中国の国政に届くことはありません。私の知るかぎり中国は過激になったり冷静になったりゆきつもどりつのこの50数年でした。最も極左に傾いた文革の当時は「世界革命」を標榜しておりまして、日本の領土を占領というより外国だが構わず武力闘争を援助する、という方針でありました。今後どうなるか?という事までは「友好人士」のように保証はできませんが、今の中国は過激側に傾いているようには思えません。

> 結局は、米軍の武力で威嚇しながらの話し合いにならざるを得ないと思います。

米国の武力で威嚇しながらの話しあいというのは、朝鮮問題とその他の問題をリンクして込みに話しをするのでしょうか? 議論が飛躍していませんか。中国は少なくとも現状の平和がいいと欲しているようで、北朝鮮に米軍が襲来するのは許すかどうかはわかりませんが、”鮮血の関係”というのはほとんど口先ばかりになっています。

それから、「米国の武力で威嚇して」【米国が】対話を中国とするのに日本の基地をダシに使うということはあるでしょうが、それを日本が主語として用いるのは論理的におかしいように感じます。米国の米国による米国のための利益には米軍基地は用いられるでしょうが、他所に基地をさしだして主権を譲り渡している日本というのは、交渉事で軽く見られることがありこそすれ、虎の威を借るなんたら以上のものとは見られることはありますまい。ま、中国に基地を差し出すよりかは米国が御主人だったほうがスマートだったかも知れませんが、いつまでもそうして外国軍基地の威勢を借りて外交をしなければならないのでしょうか。

> まあ、先の韓国での米軍の事件のようなことは、決して許さないようにしたうえで、基地を存続させるのがベストではないかと思いますが。

それから、これはスレの発問にあった「北朝鮮の核問題」ということに何一つまだお答えになっておられないということも指摘させてください。自分であげておいていうのも何ですが冷汗三斗。カーター訪朝は94年だったような(訂正)。。。等々自分の書いたものにもボロはやまほどあるようです。

タイトル Re^4: 核問題について
記事No 230
投稿日 : 2003/02/04(Tue) 22:03
投稿者 ピョートル   <shouheirinn@naver.co.jp>
すみません。なにぶん、浅学なもので・・・。
「戦略的境界」というのは、松村つとむ著「日本人は戦争ができるか」に載っていた文章を、引用しましたが、あまり詳しいことは知りませんでした(汗)

タイトル Re^5: 核問題について
記事No 231
投稿日 : 2003/02/05(Wed) 02:23
投稿者 祖父は警官
> 「戦略的境界」

この用語の理論的背景に関しては、不勉強で存じませんでした。未だ調べもついていません(汗)。しかしこの論自体はある程度中国の行動パターンに合致している気もします。

キューバ危機なんかのアメリカの対応も、少し似ている気もしますね。

タイトル Re^4: 核問題について
記事No 232
投稿日 : 2003/02/05(Wed) 19:54
投稿者 暇人
> > 中国が設定している「戦略的境界」の範囲内に、沖縄やベトナムが含まれていることを、ご存知なのでしょうか。(つまり、中国が沖縄で戦闘することは、中国にとっては自衛戦争なのです。)
>
> また沖縄を自国の領土とするという根拠を教えて頂けませんか。中国にもインターネットの普及とともにお茶の間右翼が跋扈している由。そういう連中の妄言と、中国の政権党のエスタブリッシュメントとの間には隔絶した知識の隔たりがあります。

 ずれた割込みして怒られそうですが、中国人には「琉球=日本に奪われ
た領土」という感情がまだあるのでしょうか?
 以前、作家の大城立裕が戦前上海の東亜同文書院(現在の愛知大学)に
在学していた当時、学友の家に遊びに行ったら「日本に奪われた琉球の人」
として歓待されたというのが彼の小説に掲載されていたのです。
 また、台湾では沖縄からの留学生は他の日本人留学生と制度上区別され
ていると何かの本で読んだ記憶があります。

 実際には薩摩藩の支配下におかれた琉球王国が中国と朝貢関係にあった
のは事実であり、「朝貢=我が領土」という思想から言えば日本による
「琉球処分」は自国の領土を奪われたという結果になるのも確かです。

 そういう感情は中国の「ネット右翼」の間にも根強く残っているという
事でしょうか。

 

タイトル Re^5: 核問題について
記事No 235
投稿日 : 2003/02/08(Sat) 15:07
投稿者 祖父は警官
>> 中国にもインターネットの普及とともにお茶の間右翼が跋扈している由。そういう連中の妄言と、中国の政権党のエスタブリッシュメントとの間には隔絶した知識の隔たりがあります。
>
>  中国人には「琉球=日本に奪われた領土」という感情がまだあるのでしょうか?以前、作家の大城立裕が戦前上海の東亜同文書院(現在の愛知大学)に在学していた当時、学友の家に遊びに行ったら「日本に奪われた琉球の人」として歓待されたというのが彼の小説に掲載されていたのです。

そのわりに、似た境遇の台湾は、歴史的に「化外の地」とされていたと。むしろ接待上手の中国人が、彼ら流に「内と外」とを分けて、「あなたは身内」ともてなすときに用いたのではないでしょうか。前後の文脈がわからないので印象だけですが。

>  また、台湾では沖縄からの留学生は他の日本人留学生と制度上区別されていると何かの本で読んだ記憶があります。
>
これはあるようです。台湾と沖縄は境遇も地理上も。所謂倭寇や遣唐使などという日中の関係とは全然別個に歴史的過去より以前からローカルにずっと行き来があったでしょうし。沖縄南部の島嶼になりますと、東京、本土はおろか、沖縄本島よりも台北の方がずっと近いというようなところもあるとか。

>  実際には薩摩藩の支配下におかれた琉球王国が中国と朝貢関係にあったのは事実であり、「朝貢=我が領土」という思想から言えば日本による「琉球処分」は自国の領土を奪われたという結果になるのも確かです。
>
中国人は世界で投票しようといいますよ。そしたら中国人の意見が多数だと。中国には民主主義は今の所、似合わないのです。

>  そういう感情は中国の「ネット右翼」の間にも根強く残っているという事でしょうか。
>
石平という人の本で、最近この中国流ネット右翼が跋扈している様が描かれていました。注意深く読みますと、政権党エスタブリッシュメントがこの風に冒されているとはどこにも書いてない。ただし政権党の政権維持のためにこうした右翼風を利用している、と石氏は述べています。政権与党に対しての民主主義による距離感、抵抗感のようなものが中国人にはまるでないようです。日本人にそれがあるか? というと、残念ながら、完全には中国を笑えないのですが。

タイトル Re^6: 核問題について
記事No 236
投稿日 : 2003/02/10(Mon) 14:57
投稿者 暇人
 もし、沖縄が日本から独立して米軍が撤退した時、中国は沖縄に対する影響力を
強めようとする。
 というような本が昔出版されていたのを思い出して投稿してしまった次第ですがレスを
くださり有難うございました。

> >  そういう感情は中国の「ネット右翼」の間にも根強く残っているという事でしょうか。
> >
> 石平という人の本で、最近この中国流ネット右翼が跋扈している様が描かれていました。注意深く読みますと、政権党エスタブリッシュメントがこの風に冒されているとはどこにも書いてない。ただし政権党の政権維持のためにこうした右翼風を利用している、と石氏は述べています。政権与党に対しての民主主義による距離感、抵抗感のようなものが中国人にはまるでないようです。日本人にそれがあるか? というと、残念ながら、完全には中国を笑えないのですが。

 私はyahoo japanの掲示板をROMしておりますが、昨年W杯以降に嫌韓トピが増えました。
 いくら政府段階やマスコミが「日韓新時代」とか歯の浮いた台詞を言っても、一般市民は、、、
という代表例みたいな気もします。
 石平氏の著作は刺激的ですね、私は昔アラン・S・ホワイティング著「中国人の日本観」
を読みましたが、過去の日本の行為ばかり強調し現在の日本に関する知識の無い方々
が多かった気がします。

 昔の韓国や現在の中国は一般庶民の「反日」を政策的に利用していましたが、これは
逆にポピュリズムの危険性を孕んでおり、それが噴出した場合非常に危険な気がしますが、
ポピュリズムの危険は日本でも同じだとは存じますが、そういう点では中国の民主化という
のは恐ろしい印象も抱いてしまう次第です。