日本経済新聞

4月6日(土曜日)

日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
  • ヘルプ

コンテンツ一覧

東京ふしぎ探検隊

小田急に「林間」駅なぜ多い 夢と消えた遷都構想

(2/4ページ)
2013/4/5 6:30
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

■「神奈川の軽井沢」 さわやかなイメージで売り出す

「南林間都市駅(現・南林間駅)」のジオラマ。つる舞の里歴史資料館が制作。現在は展示していない
画像の拡大

「南林間都市駅(現・南林間駅)」のジオラマ。つる舞の里歴史資料館が制作。現在は展示していない

 神奈川の軽井沢――。関係者は当時、林間都市をこう呼んでいた。小田急が打ち出した売り出し文句は「Your House on Your Land」(あなたの家はあなたの土地に)。

 大和市が発行する「大和市史研究第12号」(1986年3月)に関係者による座談会、「中央林間を語る」が載っている。それによると当時、このキャッチフレーズが大いに受けたという。

 計画当初、新設する駅は「公所(ぐぞ)」「相模ケ丘」「中和田」という名前だった。これが開業1カ月前になって急きょ「中央林間都市」「南林間都市」「東林間都市」と変わった。小田急本社から強い要請があったという。さわやかな林間に広がる都市、というイメージを植え付けたかったようだ。

■4面の野球場やラグビー場 「スポーツ都市」目指す

 林間都市計画は、住宅地開発にとどまらなかった。

 小田急は中央林間と南林間の中間に広大な「スポーツ都市」を建設した。そのスケールが何とも大きい。2万4000坪の土地に野球場を4面整備したのをはじめ、5000坪のラグビー場、テニスコート、ホッケー場、スポーツクラブを新設した。野球場では学生野球などの大会を行ったという。

林間都市の分譲計画図。つる舞の里歴史資料館(大和市)提供
画像の拡大

林間都市の分譲計画図。つる舞の里歴史資料館(大和市)提供

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 3ページ
  • 4ページ
  • 次へ
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有
関連キーワード

小田急電鉄、中央林間、東京急行電鉄、渋沢栄一

変わる小田急沿線

変貌する渋谷駅

変わる東京の鉄道網

バブルに踊ったあの場所はいま

知られざる「発祥の地」

意外に知らない「日本」問題

【PR】

【PR】

東京ふしぎ探検隊 一覧

小田急の中央林間駅。駅周辺は住宅が立ち並び、「林間」のイメージはない

小田急に「林間」駅なぜ多い 夢と消えた遷都構想

 中央林間、南林間、東林間――。小田急電鉄の路線図を見ると、「林間」と名乗る駅が目に付く。相模原市から大和市にまたがるエリアにあり、住所にもなっている。この辺りに伝わる由緒ある地名なのだろうか。調べて…続き (4/5)

世田谷代田駅の手前(梅ヶ丘駅寄り)にある線路の切り替えポイント。3月22日まで地上を走っていた車両が、23日からは正面に見えるトンネルへと向かうようになる

小田急・下北沢が地下駅に 5年内に混雑も大幅緩和

 3月23日土曜日、小田急小田原線の下北沢駅、世田谷代田駅、東北沢駅のホームが地下に移る。朝のラッシュ時、1時間のうち40分も遮断機が下りていた9カ所の「開かずの踏切」がなくなり、渋滞が解消される見込…続き (3/22)

渋谷ヒカリエから見た銀座線。東急東横店の内部にある駅のホームは、この辺りに移設される予定

東急・田園都市線は銀座線と直通予定だった

 東京・渋谷駅で地下鉄半蔵門線とつながっている東急田園都市線。当初の計画では、銀座線と直通運転を行う予定だったという。江の島への乗り入れや泉岳寺・三田方面へ向かうプランもあった。実現していたら首都圏の…続き (3/8)

メニュー一覧

アート&エンタ
レビュー
くらし
ヘルス
味・旅
コラム
小説

【PR】

モバイルやメール等で電子版を、より快適に!

各種サービスの説明をご覧ください。

TwitterやFacebookでも日経電子版をご活用ください。

[PR]

【PR】

ページの先頭へ

日本経済新聞 電子版について

日本経済新聞社について