この数字なあに?:6% CO2削減、達成見込みだが
毎日新聞 2013年04月05日 東京朝刊
京都議定書は、日本に08〜12年度に二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出量を90年度比で年平均6%削減することを義務付けた。
基準年の90年度の国内温室効果ガス排出量(CO2換算)は12億6100万トン。実際の排出量は期間中のどの年も6%削減を満たしていないが、議定書で認められている森林吸収分(3.8%)と海外からの排出権購入など(1.6%)を上乗せすると、08〜11年度の平均で9.2%削減した計算になる。12年度に14億1500万トン排出したとしても達成できる見通しだ。
97年に採択された京都議定書は、先進国だけに削減を義務付け、その後、排出量が急増した中国、インドや、議定書を離脱した米国に削減義務はない。このため、日本は議定書の延長期間(13〜20年)に参加せず、今月から自主的に温暖化対策に取り組む。ただし、東京電力福島第1原発事故後のエネルギー政策の見直しが決まらない中、削減目標や手法を盛り込んだ計画の策定が遅れている。【藤野基文】