「めがみっくす!」 第二話
めがみっくす! 第二話
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「さあ、このフィールド上では、ヘラとアテナも私もあなたの駒ですのよ。ゲームはすでに始まっています。貴方は“王”、さあ、指示を出すのよ!」
ディーテは白装束をひらひらとなびかせながら、ボクに決断をうながす。
なぜ仮想フィールドで遭遇したのが、敦じゃなくて、ディーテさんなんだ!
「フィールドであおうぜ!」っていってた敦はどこいった??
コマンダーはボク・・・らしい。
ディーテと、ディーテの連れてきた女神、アテナとヘラがボクの仲間。
ディーテはたわわな胸を揺すらせながら、ボクに向かって威圧的な態度で迫ってくる。いつだって、どんな状況だって、この人はそうやって―――結局ボクに選択の余地を与えない。
ディーテの強引なリードで戦闘が始まろうとしている。でもやっぱり、ボクはこの人には、どうしたって逆らえない。
ボクはディーテの言った命令を、アテネに下すことにする。
「アテネさん! 正面のメデューサに攻撃をお願いします!!」
「ふんっ! しかたねぇなぁっ!」
ボクの指示がゲーム開始の合図であるかのように、そのとき、まわりの風景が変容した。
宇宙空間のようなフィールドに漂うパネル、そのまわりに鬱蒼とした森が広がってゆく。
天高く黄金の太陽が昇る・・・
あたりは一遍して、異世界さながらのジャングルと化した。
森の中の闘技場の中天に浮く、ゲームの展開を示す電光掲示版だけが電子的な輝きを続けている。
ボクが指示するや否や、その森の中を弾丸の如くアテネが疾駆し、一直線に正面の敵・・・メデューサへと突進してゆく。
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- 2013/04/08「七つの罪と、四つの終わり」第四話