大津・中2自殺:いじめ対策、元三者委の半数が関わり継続 桶谷氏、教育委員に就任 /滋賀
毎日新聞 2013年03月27日 地方版
大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を巡り、市の第三者調査委員会委員を務めた桶谷守京都教育大教授(62)が26日、市教育委員に就任した。市は4月に発足する常設第三者機関の委員に、臨床心理士の西林幸三郎氏(64)と松浦善満和歌山大教授(64)の起用も決めており、元第三者委員6人の半数が報告書で提言したいじめ対策に自ら関与を続けることになった。
教育委員の任命書を越直美市長から受け取った桶谷氏は、対応を検証してきた市教委側に一転して入ることに「第三者委員としては距離感を持って見守るのが役割だ。翻って実行する役割になるのが、その立場を担保したものになるのか非常に迷った」と明かした。
就任の打診は1月末に市教委や学校の対応を厳しく批判した報告書を出した後とし、「市教委事務局や学校現場に何をやろうとしているか理解してもらい、一緒に考えていけたら」と抱負を語った。
越市長は「第三者委との関係で倫理上も問題はない。教育現場と行政双方で知識と経験が豊富で改革に適任だ」と起用理由を説明した。【千葉紀和】