米フォードの消費者が集団訴訟、乗用車などに意図しない加速の可能性
[デトロイト 28日 ロイター] 米自動車大手フォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)は28日、意図しない加速が起きる可能性のある自動車を10年近く販売しているとして、米国14州の消費者20人から集団訴訟を提起された。
米ウェストバージニア州の連邦裁判所に提起された同訴訟は、電子スロットル制御システムを搭載する30以上のモデルにブレーキ優先装置など信頼できる安全システムが装備されていなかったとしている。
訴訟の対象となるのは2002─2010年に製造された「フォード」、「リンカーン」、「マーキュリー」ブランドの乗用車とトラック。
この中には米国販売1位となったフォードFシリーズの2004─2010年製造のピックアップトラックや、2005─2009年のリンカーン・タウンカー、2002─2005年のマーキュリー・クーガーも含まれている。
グラント&アイゼンホーファーのパートナーで、同法律事務所の消費者関連チーム責任者のアダム・レビット氏は、電話取材に対し「消費者は不具合のある自動車への払い過ぎにより経済的損失を被ったとして補償を求めている」とコメント。「彼らはそうした不具合を認識していれば、自動車を購入していなかったか、あるいはもっと低額で購入していただろう」と指摘した。
フォードは、米道路交通安全局(NHTSA)の調査では意図しない加速は運転手のミスが「主な」原因と結論付けられたと指摘。
訴訟を受けた声明で「NHTSAの調査は、人身損害関連の弁護士や専門家による調査よりもはるかに科学的で信頼できる」との見解を示した。
また「まれな状況において、フロアマットや機械部品の故障など自動車の要因が、適切なスロットルの機能を阻害する可能性があるが、メーカー各社は現場サービスでこうした問題に対応している」と加えた。
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