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政治
【阿比留瑠比の極言御免】大バカ者は首相をやるな
首相は前回の首相時代、防衛庁の「省」昇格、教育基本法改正、国民投票法整備…と「(普通の政権の)10年分ぐらいのことは安倍さんが全部仕上げた」(森喜朗元首相)。にもかかわらず、思うような国民の評価は得られなかった。
「前は若く気負いすぎていた。思いは必ず通じると信じていた。基本的な理念、考え方は変わっていないが、優先順位をつけるのが前回とは違う」
首相は、3月7日の衆院予算委員会ではこう語っている。「前回はやりたいことのメニューを一度に並べすぎた」(周辺)との反省もあり、今回は理想は抱きつつも、優先順位をつけて一歩一歩進む考えだ。
また、「フェイスブック」などを通じた情報発信が奏功し、前回は誤解されがちだった自身の本心を上手に伝えている。
「政治はメッセージだと安倍さんは言っており、そのメッセージが効いて、有言実行が進んでいる」
自民党の高村正彦副総裁は1日のBS番組でこう指摘した。実際、3月に矢継ぎ早に行った環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加表明も、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題での海面埋め立て申請も、首相はこれまでのところ「決められる政治」を実現している。
「民主党政権は結果を出さなかった。われわれはしっかりスクラムを組んで結果を出し、言行を一致させる」
首相は周囲にこうも語っている。この姿勢と民意をくみ取る政権運営を続けられれば、政権の死角は案外少ない。首相は今、本当にやりたい悲願である憲法改正に向けて「急がば回れ」を徹底しているのだ。(政治部編集委員)
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「阿比留瑠比(あびるるい)の極言御免(きょくげんごめん)」は随時、掲載します。
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