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政治
クールジャパン、真髄は「粋」 シンボル作成、記念金貨製造へ
政府が、日本のアニメやファッションを海外に売り込む「クールジャパン」を推進しようと、さっぱりして、あかぬけた日本人を表す言葉「粋(いき)」を前面に出したシンボルマークを作り、記念コインを製造する準備を始めたことが20日、分かった。政府は平成21年時点で4・5兆円あったアニメやファッションなどの海外ビジネスの規模を拡大し、安倍晋三首相が掲げる成長戦略に結びつけたい考えだ。
シンボルマークは広島市のグラフィックデザイナー、田村泰彦さん(53)の作品で調整している。マークは、白地に赤い日の丸を描き、そこに「粋JAPAN」と英文「We deliver you cool japan first.」(「私たちはなによりもまず、クールジャパンを皆さんに届けます」)を添えている。田村さんは「勢いのある日本文化と、粋な心意気を表現した」としている。
政府は25年度予算から500億円を出資し、官民出資の基金「クールジャパンファンド」を6月にも設立する方針。民間からも2千億~3千億円の出資を募り、収益を上げるためのプロモーションにロゴを活用する考えだ。
また、クールジャパンを世界に宣伝するため、表面に「粋」の文字をあしらった金貨を25年度中にも製造。日本画家の千住博氏や現代美術家の山口晃氏、キャラクターデザイナーの鳥山明氏らを念頭に、それぞれの持ち味を生かしたデザインをコインに描いてもらい、インターネットを通じ、世界中に販売する構想もある。
ほかにも、「粋」をイメージした音楽を作り、世界の各都市の音楽ホールで佐渡おけさなどの民謡や津軽三味線とともに演奏する「粋コンサート」の開催や、クールジャパンを盛り上げるためのCM企画コンクールの実施などを検討している。
政府の「クールジャパン推進会議」(議長=稲田朋美クールジャパン戦略担当相)は4月初めに詰めの議論を行い、同月中に首相への提言をまとめる方針だ。
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