東急東横線の延伸、渋谷は利用減?

東急電鉄
渋谷川再生は再開発の目玉の1つ(東急電鉄の完成予想図)

東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が16日から始まった。これまで両線の起点だった渋谷は通過駅となり、同駅の利用頻度は減少するとの観測がある。

2005年度から始まった東横線地下化工事が完成したことで、横浜と埼玉県西部方面の間が乗り換えなしでアクセスできるようになり、地上2階にあった東横線渋谷駅が地下5階に移った。すでに東横線に乗り入れているみなとみらい線、副都心線に乗り入れている東武東上線、西武有楽町線・池袋線を含む計5路線が一本でつながった。

相互直通運転により渋谷が通過駅となるため、利用頻度が減少するとの楽天リサーチの調査がまとまった。沿線エリアの20-69歳の男女を対象に利用頻度に関して調査を実施。回答数は500人。主要な街の利用頻度で、利用頻度が減る街トップは「渋谷」で7%と他の街と比較して顕著な結果となった。

逆に利用頻度が増える街1位は「新宿」35%、2位は「池袋」20%、3位は「横浜・みなとみらい近辺」で17%となった。渋谷は東急電鉄が本社を構える東急グループの「ホームグラウンド」ともいえるが、利用頻度が減少することに抵抗はないのだろうか。

同社の広報担当者は取材に対し、「再開発によって新しい街並みに生まれ変われば、渋谷の街としての新たな魅力を高められる」と述べた。

実際、渋谷の街並みは今後、変貌に向けて動き始める。東横線の旧渋谷駅は取り壊された後、オフィスや商業施設が入居する高層ビルが建ち並ぶ景観に変わる。また、渋谷駅地下と並木橋交差点間に浄化水を放流して広場や遊歩道を設けるオアシスを設置する。

工事が完成する2017年には、新しい渋谷に生まれ変わる。

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    • 昔、北の玄関口が上野、東海道の起点が日本橋、甲州の出入口が、新宿。どちらを向いても放射状に開発の効く立地条件であるが、渋谷はどの出入口にも選ばれていない。名前からして、窪地に見える。渋谷~新宿~池袋は、流れ道のようには見えるが、逆流となれば、何処に留まるか。急行や準急ではないから、その真ん中あたりで止まるだろう。現代人は、スピードを好む。横浜から埼玉県中部までのコースなら、別の急行のある交通機関を選ぶだろう。東急の思いは喜ばしいだろうか。

    • 問題は、東京メトロ副都心線の渋谷駅乗り入れは、渋谷にとって、メリットがあるかと言うことだろう。地下鉄は、本来は、市街電車に代って、都心の生活利便の為に、手軽な交通機関として、利用されるが、今では、バス、タクシーが、その主な役割を務めている。だから地下鉄は、あちこちに駅が用意されており、スピードは要求されてはいない。それが、都心への私鉄との乗り入れに加えて、都心の交通渋滞で、地下鉄への交通需要が一掃高まった。だが、副都心線が渋谷駅に乗り入れても、直接的に、東京駅にも、羽田空港にも通ずる訳ではない。機能としては、山手線やメトロの銀座線の方ができている。と思う。

    • 渋谷駅は、これまで、郊外に向かって、東急東横線、井の頭線、新玉川線と、長いところで、34キロメートル内外の運転区間であって、新宿駅、池袋駅、上野駅、浅草駅、品川駅を起点としている駅のように、比較的遠距離区間を採用している私鉄は、特急急行を売り物としているが、それとは、異にしていて、渋谷発近辺の利用者は、近郊の区間を主な利用客としており、その区間も各駅毎に発展していることから、特急、急行が、他の私鉄に比べて、主力とはならない事情があるように見える。渋谷駅が、通り抜けの駅にはなるであろう。人混みは、新宿が中心となるか。JR山手線は、都内をめぐる環状線として、面白い存在であるとは思うが。

    • 東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転により最も恩恵を受けるのが横浜駅、さらに横浜市内のみなとみらい線でしょう。横浜駅に至る鉄道各社路線を赤ペンでなぞるとよくわかるが、横浜駅から放射状に東日本一帯に乗り換えなしで行ける。さらにこれから東京駅~上野駅の東北東海道両本線の相互直通が始まれば、横浜駅にちゅっと集約され、東西南北にばっと分散する鉄道網となり、横浜駅が、第二の東京駅なみの鉄道網が集約するターミナルとなる。

      今、横浜駅周辺を見渡すと、西口をちょと市街地に向かえば、駐車場に利用している様な低利用地もまだまだ多く、開発余地が意外に多いことに驚かされる。また東口はみなとみらい地区の入口にあたり、大規模開発が可能な多い。

      いまの東京都心の地価やオフィス賃料を考えると、横浜駅からみなとみらいにかけて機能的なオフィスビルを建設することは有望ではなかろうか。自治体も本社機能を移転させる大企業には相当の税制優遇策をもっている。当然、オフィビルデベロッパーや鉄道会社はすでに将来構想を持ち始めていると思うが、横浜駅周辺から一帯が大きなビジネスチャンスを育み始めているように感じる。