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【大リーグ】ダルビッシュ、ほぼ完全試合 あと1人で偉業逃がす2013年4月4日 紙面から ◇レンジャーズ7−0アストロズ【ヒューストン(米テキサス州)大城和美】惜しかった、でもすごかった!! レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)は2日(日本時間3日)、当地でのアストロズ戦で今季初登板。9回2死から中前安打を許し、1900年以降の近代メジャー22人目の完全試合を逃した。それでも、メジャー自己最多を3個上回る1試合14三振を奪い、与四球もメジャー初のゼロ。8イニング2/3を1安打無失点で今季初勝利を挙げた。メジャー2年目にしてサイ・ヤング賞の有力候補に挙げられる力を見せつけた。 悔しさ半分、うれしさ半分だった。9回2死、完全試合まであと1人−。敵地なのに観衆が総立ちで大声援を送る異様な雰囲気の中で、打席にはゴンザレス。この日111球目、初球の微妙に動く外寄りの90マイル(約145キロ)をジャストミートされた打球は、無情にもダルビッシュの足元、股間を抜け、中前へ。近代メジャー22度目の“投手最高の夢”を見届けそこなった観衆は頭を抱え、ダルビッシュは苦笑いを浮かべるしかなかった。 「悔い? あそこまで投げれば十分じゃないですか? 僕より周りの人やチームメートがすごく悲しそうだった。僕は全然。チームにとって3勝や5勝になるわけじゃないし、何とも思っていない」。試合後の記者会見では必死に悔しさを押し隠し、安打を許した瞬間の思いについても「交代だと思った」と、ぶっきらぼうに語った。 それでも、ポロリと本音も漏れた。「あそこまで行ったらアウトを取りたかった。自分は他の完全試合を達成した投手に比べて、もう一歩足りないということ。でも、いい思い出になった」 すさまじいの一言だった。春先なのに、直球はレギュラーシーズンのメジャー自己最速タイ97マイル(約156キロ)を何度も計測した。ツーシームやスライダー、2種類のカーブなど7球種を操り、アストロズ打線に全く的を絞らせなかった。「最初は体の動きがバラバラだったし、やっぱり力が入っていた。今日はベストではなかったが、たまたま運が良かった」と謙遜したが、8イニング2/3を無四球の1安打無失点、14奪三振は、いずれもメジャー自己ベストの数字だ。14Kは敵地ミニッツメイドパークの最多タイ記録で、レ軍投手ではノーラン・ライアン現球団社長が1991年7月14日のエンゼルス戦で14奪三振をマークして以来22年ぶりだった。 日本の打者が真っ向勝負してくれなくなったと嘆き、「世界一の投手になるために」海を渡った。メジャー2年目のスタートで、その頂への階段が、はっきりと見えてきた。 PR情報
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