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原発の安全目標 初めて設定へ4月4日 9時10分
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国の原子力規制委員会は、国内の原子力発電所で安全対策を取る指標となる「安全目標」を初めて設けて、大量に放射性物質が放出される事故が起きる頻度を100万年に1回程度以下に抑えることになりました。
原発の安全目標は国や電力会社が安全対策を取るための指標と位置づけられていて、海外の多くの国で設けられていますが、日本では12年前から国の原子力安全委員会で議論が行われたものの設定されていません。
3日の規制委員会の会合で示された原発の安全目標の案では、核燃料が損傷する事故が起きる頻度を1万年に1回程度以下に、格納容器が壊れて放射性物質を閉じ込められない事故の頻度を10万年に1回程度以下に、そして大量の放射性物質が放出される事故の頻度を100万年に1回程度以下にするとしています。
また、100万年に1回の事故でも、放出される放射性物質のうち、長期的な汚染の原因となるセシウム137の量を、おととし3月に起きた福島第一原発の事故の100分の1程度に当たる100テラベクレル以下に抑えて、住民が長期間避難する事態を防ぐとしています。
安全目標は今月10日に開かれる規制委員会の会合で正式に決まる予定です。
規制委員会の田中俊一委員長は「原発の関係者はどんな基準を作ってもリスクは残ることを認識し、『安全目標』はリスクを下げるための指標としてほしい」と話しています。
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