【牧野愛博】北朝鮮が新型の長距離弾道ミサイル「KN08」とみられる機体を日本海側に移動させ始めたことがわかった。日米韓の政府筋が明らかにした。KN08の詳しい実態は不明だが、米本土に届く可能性があり、関係国はミサイル発射の兆候とみて緊張を高めている。
米国の情報衛星が、KN08とみられる機体を積んだ貨物列車が、日本海側に移動している様子を捉えた模様だ。機体の形状や大きさなどからKN08と推測されるが、中距離弾道ミサイル「ムスダン」など、他のミサイルの可能性もあるという。日本海側に移動させたのは、太平洋方面に発射したミサイルが飛行中に国内に墜落する事故を避けるためとみられる。
別の関係筋によれば、北朝鮮は金日成(キムイルソン)国家主席の生誕101周年の記念日が15日に迫る中、日米韓から何らかの譲歩を引き出して国内に示す必要に迫られている。日本や米国を射程に捉えるミサイルを配備した背景にはこうした思惑がありそうだ。
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朝日新聞国際報道部