住民基本台帳ネットワーク（住基ネット）にシステム障害が発生した問題で、福岡市、さいたま市など一部自治体では完全復旧できず、氏名や住所などの本人確認情報データが文字化けする不具合が残っていることが分かった。

　住基ネットを運用する地方自治情報センターによると、サーバーの更新プログラムの設定ミスが原因。住基ネットに加盟する全国３９都道府県の２３１市区町村で計約１万件の不具合が発生した。件数が多いのは、さいたま市１１８３件▽福岡市１０５１件▽大分市７１４件−−など。

　システム障害は３月２６日に発生し、２日に解消されたが、文字化けは改善されなかったという。不具合が残れば住基カードでの転入手続きができないケースもあるため、大半の自治体が手作業で再入力。さいたま市と福岡市は件数が多く、センターが今月５日に修復プログラムを配布する。同センターは「繁忙期に窓口業務に負担をかけて申し訳ない」などと謝罪した。【下原知広】