福島第1原発:モニター誤作動か 放射性濃度で警報音
毎日新聞 2013年04月03日 21時23分
3日午後3時55分ごろ、東京電力福島第1原発の正門付近に設置している可動式ダストモニターで、放射性物質の設定値を超えたことを知らせる警報音が鳴った。東電によると、正門付近には別の常設モニタリングポストがあるが、計測値は毎時17〜19マイクロシーベルトと特異な変化はなかった。東電は誤作動の可能性が高いとみている。
東電によると、このモニターは震災後に正門付近に設置。空気中のちりやほこりの放射性濃度を計測しており、1立方センチ当たり0.0001ベクレルを超えると警報音が鳴る仕組みという。携帯型ダストモニターで正門付近を改めて計測したところ、警報の数値を大幅に下回っていたため、業務は通常通り続けている。
また、このモニターが過去に4回、フィルターの目詰まりによる誤作動で警報音を発していたことも判明。東電は「計器の一時的な異常」として、安全協定を結んでいる県や周辺自治体に通報せず、公表もしていなかった。【栗田慎一、蓬田正志】