メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

トピックス
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

東電、電事連へ会費18億円 11年度、料金に上乗せ

 【大谷聡、野口陽】東京電力が福島第一原発事故後の2011年度、「電気事業連合会」(電事連)に会費として18億円を支払っていたことが朝日新聞の調べでわかった。東電と電事連はその使途を明らかにしていない。東電はこの時期、政府に公的資金の投入を要請し、合理化を打ち出す一方で、不透明な支出を電気料金に上乗せしていた。

 電事連は全国の電力10社でつくる、原発推進の業界団体。電気事業に関する啓発や広報、調査研究に加え、業界による意見表明などが事業とされる。法人格を持たない任意団体で、予算・決算額や職員数、具体的な事業の内容などは公表していない。電事連会費の支払い実績額が明らかになるのは初めて。東電は取材に対し18億円の支払いは認めたが、使途や目的については説明しなかった。

 11年度は、東電が事故処理や賠償のためとして国に支援を要請し、役員報酬の削減や資産の売却を打ち出していた時期だ。政府は11年5月、東電に公的資金を投入して支援する枠組みを決定した。

 翌6月から始まった東電の経営内容を調べる政府の専門家会議は、同年10月の報告書で、電事連への会費について「電気の安定供給に真に必要な費用でない」と指摘。電気料金値上げに関する経産省の有識者会議は12年3月、電気料金への上乗せを「認めるべきではない」と結論づけた。

 東電はこれを受け、同年5月に行った値上げ申請では、電事連会費を料金算定のもととなる「原価」に入れなかった。ただ、11年度に支払った18億円は、申請前のため電気料金に上乗せされた。

    ◇

 〈東電広報部の話〉 電事連の活動は大きな意義があると考えており、2011年度の会費18億円を支払った。12年度以降も原価外で会費を支払う予定だ。電事連会費の使途については答える立場にない。

 〈電事連広報部の話〉 収入・支出や個別の取引などに関することは、相手もあることから、公表・コメントは差し控える。

PR情報
検索フォーム

おすすめ

1本の極秘公電には、米国が自衛隊の英雄的犠牲を必要だと迫った文言が並んでいた――。

25年間をかけた廃炉作業を展開中のふげん。現場ではいま、なにが行われているのか。

最前線から記者が消え、食料も情報も届かない被災住民は怒り落胆した。現場か、安全か……。

「放射能漏れ」という記述に対し文部省が出版社に自主訂正を求めた事件。背景にあるものは。

地盤対策は自己責任?日本全国で起こりえる災害被害。対策できることはないのか。

NEC本体にいま、何が起きているのか。「シャープより深刻」という風評の真偽は。

注目コンテンツ

  • ショッピングバッテリー切れを回避!

    iPhoneもiPadも同時に充電

  • ブック・アサヒ・コムだれとどんな料理を食べた?

    レシピ本で明日の食卓を考える

  • 【&M】イタリアを象徴する美しい列車

    「フレッチャロッサ1000」を公開

  • 【&w】大湿原とアボリジニの世界へ

    オーストラリア・ノーザンテリトリー

  • 朝日転職情報

  • 就活朝日2014