未だ見てない人はこのウィンドウを閉じて放送をお待ち下さい。
見ないとはじまらない、それ程この最終回、この作品は凄かった。
と言うわけで、ちょっとだけ空けて・・・
前回、マウス登場でもうこれは逃げるしかないと私は書いたのだが、大洗はそうはしなかった。立ち向かうのだ。そりゃ確かに逃げただじゃ話は面白くないけど、じゃあどう立ち向かうのよ。沙織があんなに大きいと戦車が乗れる程と言ったのがヒントになった。まずはヘッツァーがマウスの下に潜る。こうやってマウスの動きを止めてマウスを挑発して砲塔が横を向いた所に八九式が乗っかって砲塔が旋回出来ない様にする。こうして出来たラジエーターの開口部めがけてIV号が砲撃を加えてマウスを仕留めた。まさかあのマウスが自滅でなく、外からの攻撃でやられるなんて!
マウスが砲塔を元に戻そうとして八九式に向かって「この軽戦車が」と言ったのに対して「八九式は中戦車」と答えるやりとりがまたイイwついでにバレー部が中から押してる(無意味だけどw)のがイイ。
ついでながら、マウスの後ろに隠れて「はっはっはー」とちょろちょろしていたIII号が撃たれたのもまた見所。

しかし流石にマウスと八九式を乗せた代償としてヘッツァーは走行不能となる。生徒会チーム脱落。
これまでにいきなりやられた四式のネトゲチーム、マウスに屠られたルノーの風紀委員チームとIII突の歴女チームが戦線を離脱している。大洗に残ったのは四輌。
黒森峰の本体が迫り、市街地でのふらふら作戦に突入。多数を誇る黒森峰に対して、戦力を分散させてフラッグ車同士の1対1に持ち込もうとする。狭い市街地で、小さいが故に小回りが効く大洗は黒森峰を翻弄。八九式のくせにー!と煽られて頭に血が上った黒森峰の部隊。隊長は冷静でフラッグ車だけを狙えと叫ぶが実はこれは結果的には落とし穴だった。
M3の一年生チームは戦略大作戦wで見事にエレファントの後ろに回って仕留める。最初はゼロ距離砲撃でもダメだったが、薬莢の排出口を狙って撃破。さすが、茉莉香さん。

一年生チームはさらにヤークトティーガーと交戦。エレファントと言いヤークトティーガーと言い火力が強力なのをIV号の方に行かせないと言う使命を果たそうとする。しかし出会い頭の側面からの砲撃を間一髪でかわしたものの、正面から迫られるM3。目と鼻の先にある128mm砲こえええw ところが砲身が長いのを逆手に取ってヤークトティーガーとくっついて砲撃を避ける。なんちゅーもんをみせてくれるんやw

背後に川が迫っていたのを利用して直前で曲がってヤークトティーガーを川へ転落させて行動不能へ。但し、砲撃も受けて自身もやられたけれど。これで一年生チームも離脱。
随分と敵をひきつけて逃げ回った八九式もとうとう砲弾を受けてバレー部チームも離脱。
IV号あんこうチームとレオポン自動車部チームは大きな建物の方向に向かい、IV号が中庭へ突入したのを黒森峰のフラッグ車がすかさず追う。まほ、「フラッグ車だけを狙え」がここで大失敗だった。その後その入り口をポルシェティーガーが塞いで後続を断った。これで漸くみほが狙ったフラッグ車同士の1対1の戦いに持ち込めたのだ。
中ではみほとIV号とまほのティーガーIの一騎打ち。ティーガーIの砲撃にどんどん装甲が削り取られるIV号。逆に言えば装甲を追加しておいて良かったと言うか、見せ所となったと言うか。
外ではポルシェティーガーが仁王立ち。黒森峰の集中砲火を浴びながらもそれに耐えて応戦。中の一騎打ちに割り込ませまいとする。失敗兵器じゃないよ!

その意味ではまほの戦略は甘くて、西住流に退却は無いと言うが、時間が経てばいつか必ず来る筈の味方を待って逃げ場の無くなったIV号を叩けば勝敗自体は確実だった。それはでも言うまい(言ったけどw)。
遂にポルシェティーガーも行動不能となり、大洗に残ったのはIV号フラッグ車のみ。黒森峰の戦車は無理矢理ポルシェティーガーを乗り越えて中に入ろうとする。残された時間が少なくなったみほはあのグロリアーナ戦で使った回り込んで側面からのゼロ距離砲撃を決心。0.5秒でもいいから静止したら必ず仕留めると言う華に砲撃を任せ、再装填時間をもっと縮められると言う優花里に二射目の装填を託し、履帯が剥がれても構わないから側面への回り込みを麻子に任せる。
グローリアナ戦同様、一撃を加えて直ちに回り込み。これにまたティーガーIの砲塔もよくついて来るんだ。側面に回り込んだところで砲撃。
白旗が揚がったのはティーガーIの方だった。

勝ったよ。勝っちゃったよ。優勝したよ、大洗女子学園。
試合後、勝利したみほを祝福するまほ。みほは自分の戦車道を見つけたよと言うが、まほが言った「西住流ではない」はその「みほ流」と言う事だろう。
自動車部の驚異の修復能力で大洗に到着した時にはすっかり全車輌が復活してる。大洗の街を学園艦に向けて凱旋行進。

ああ、ガルパン、終わっちゃった。
秋アニメの筈が最後の二話を期間内に放送出来ず、1クール後への持ち越しとなったが、これは逆に良い方向に出たと思う。まず、これだけの二話を無理矢理スケジュールに合わせて大した事の無いできばえにするよりも、時間をかけて仕上げた点、そして時間があいたからこそ見る側もこれだけの中身を受け止められた点。多分、あのまま年末にこれと同じものを一気呵成に見せられたら見る側は中身の充実した重みに逆に押しつぶされたかもしれない。
日本のアニメーションの黎明期、まだ国産はアトムくらいしかなくてそれよりもポパイとかディック・トレーシーとかヘッケルとジャッケルとか米国製のカトゥーンの時代から約半世紀TVアニメーションを見て来たが、これ程までに最終回にたぎった作品は無かった。勿論続編を期待したいが、あまりの出来映えにこれで終わって「ああ、人生最高の最終回はガルパンだったなあ」と思って死ぬのも良いかと思った。
最初見た時はこのデザインはどうしたものかと思ったが、最終回に激戦の結果で汚れの付いたのを見るとしみじみと来る。

これが物語の積み上げと言うものか。