日本放送業界が激変している。30年間にわたり2強構図を形成してきたフジテレビと日本テレビの勢いが一段と弱まった。その代わりに下位圏だったテレビ朝日が先頭に立った。
1日に発表された日本民放5局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京)と公営放送NHKの2012年度(2012.4.2-2013.3.31)の平均視聴率で、テレビ朝日はプライムタイム(午後7時-午後11時:12.7%)とゴールデンタイム(午後7時-午後10時:12.4%)でトップとなった。プライム、ゴールデンタイム、全日(午前6時-0時)の3部門で角逐し、2部門で1位となったのだ。
テレビ朝日が1部門でも1位なったのは1959年の開局以来初めて。テレビ朝日は全日部門でも7.8%と、日本テレビより0.1ポイント低い2位となった。下半期(2012年10月ー2013年3月)で見ると、全日を含む3部門ですべてトップとなった。
「よくて3位」といわれたテレビ朝日が1位になった半面、03年から8年連続で3冠王となり“永遠の第1人者”のように君臨してきたフジテレビはTBSと3、4位争いをすることになった。
日本放送業界も衝撃を受けている。週刊東洋経済は最新号のメディア特集で、「フジの没落は筋肉疲労によるもの」と指摘した。首位を守ることに集中するあまり、新しい挑戦ができなかったという分析だ。新鮮さと面白さが最優先の芸能番組の現場でも、官僚組織のように細分化された上部組織に書類を提出するのに時間がかかり、他局に先を越されるケースが多かった。
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