ツアー選手登録書類(左)と日本プロゴルフ協会会員証(右)を手にプロ宣言した松山英樹=宮城・仙台市内の東北福祉大で(櫛谷和夫撮影)
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日本最強のアマチュアゴルファー、松山英樹(21)=東北福祉大4年=が2日、仙台市内の東北福祉大でプロ転向を宣言した。この日男子ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)への選手登録を済ませ、日本プロゴルフ協会(PGA)からは特別制度による会員資格も獲得。18日開幕の東建ホームメイト・カップ(三重県東建多度CC名古屋)がプロデビュー戦となる。
記者会見場となった東北福祉大事務棟の大会議室には、テレビカメラ8台を含む多くの報道陣が集まった。松山は「私、松山英樹は本日プロに転向することを表明します」と宣言。2011年の三井住友VISA太平洋マスターズ優勝で得た13年シーズン末まで2年間のツアー出場権を行使するにはプロ資格が必要になっていた。
アジアアマ2連覇、マスターズのベストアマなど数々のアマチュアでの戦歴を残してきた松山がプロ入りを意識したのは昨年のマスターズを終えてから。そして、昨秋のアジアアマで3連覇を逃したものの、昨年終盤の国内ツアーに参戦。「プロの試合でトップ10入り(3試合)し、“これでやっていける”と思い」決断した。
ツアーには東北福祉大所属で参戦。キャディーは宮里優作とコンビを組んだことのある大学の先輩・進藤大典さん。さらに仙台市内で整体院を開業している金田相範さんがトレーナーとして同行する。プロ宣言前から米ツアー主催者も注目。推薦出場のオファーもあったが「まずは日本ツアーに慣れることが大事なので」と国内開幕戦から国内ツアーに専念。そのほか「ザ・レジェンド・プロアマチャリティー」や全米オープン日本予選、既に出場資格を得ているメジャー戦の全英オープンに出場する予定だ。
低迷する男子ツアーにとって松山のプロ転向には大きな期待が寄せられているが、「ツアーを盛り上げたい気持ちはあるけど、まだルーキーで分からないことが多い。1打1打しっかりプレーして結果につなげたい」と控えめ。しかし将来に向けては「マスターズに限らずメジャー全部に勝ちたい」と力強く語った。 (櫛谷和夫)
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