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勘三郎さんの生き様綴る、歌舞伎座開場スペシャル

サンケイスポーツ 4月3日(水)16時0分配信

勘三郎さんの生き様綴る、歌舞伎座開場スペシャル

中村勘三郎さんが司会を務めたフジ「特別な二人」(2004年10月26日放送)の映像も。歌舞伎座の舞台で勘三郎さんと野田秀樹が対談した(写真:サンケイスポーツ)

 新しい歌舞伎座(東京都中央区)が今月2日、華やかに開場した。しかし、本来ならばこのこけら落とし公演に存在しなければならない男がいた。名優、中村勘三郎さん。昨年12月の急逝から4カ月。長年にわたって勘三郎さん一家を撮り続けてきたフジテレビが、5回目の月命日となる5日午後6時55分から、歌舞伎座開場スペシャル「今語られる勘三郎…役者の生き様 夫婦の絆 独占告白&秘蔵映像300日」を放送する。夫亡きあと初となる妻、好江さんの独占インタビューもあり、秘蔵映像とともに改めて勘三郎さんの足跡をたどる追悼ドキュメンタリー番組となっている。

 番組冒頭、勘三郎さんの写真に見守られ、案内役の松本潤(嵐)による「長い歌舞伎の歴史に新たな1ページが刻まれる春、この日を本当に楽しみにしていた人がいました。十八代目中村勘三郎さんです」というナビゲートが始まる。松本は、勘三郎さんの次男、七之助と同級生で、デビュー前から自宅へよく遊びに行っていたという。一家と家族ぐるみの付き合いがあった松本が、勘三郎さんの生き様を伝えていく。

 まず、こけら落とし公演では、遺志を継いだ2人の息子、勘九郎と七之助が、「新しい歌舞伎座で踊りたい」と話していた勘三郎さん得意の舞踊演目「お祭り」で父の盟友、坂東三津五郎と同じ舞台を踏む。大役を果たすその姿を好江さんはどのような思いで見つめるのか。そして、初めてのインタビューにはどう答えるのか。その2人の息子は、父の闘病秘話、そして急逝の後も立ち止まることなく続けられた「勘九郎襲名披露公演」の闘いの日々をロングインタビューという形で初めて語る。

 一方で、家族と世界中を旅して歩いたプライベート映像、昨年のがん発覚直前に自宅で催された57歳の誕生パーティーのにぎやかな映像などをテレビで初公開。そこからは家族、友人をこよなく愛した勘三郎さんの真の姿が伝わってくる。そして、笑福亭鶴瓶、渡辺えり、大竹しのぶ、野田秀樹、宮藤官九郎ら仲間たちと本音で語られた演劇論や人生論も。

 ここ数カ月の間に歌舞伎界は勘三郎さん、市川團十郎さんと大看板を失った。3年前の起工式の際、勘三郎さんはこう語っていた。

 「私たちがいなくなっても、その次の世代、その次とね、しっかり生き残っていかなきゃいけないものだと思うんで。これからもっと夢が建ちますから…」

 その夢は、中村屋(屋号)の2歳の孫、七緒八くんへと受け継がれていく。2日は父、勘九郎が手を引き、舞台上に初お目見え。大きな歓声と拍手がわき起こった。“じじ”勘三郎さんも新しい歌舞伎座のどこかできっと見守ったことだろう。

 フジテレビ情報制作センターの西村朗プロデューサーは「ご家族はもちろん、歌舞伎界全体に衝撃を与えた勘三郎さんの逝去。しかしその息子、さらには孫に、勘三郎さんが伝え残そうとしたものが確実に受け継がれています。そこにはエネルギーのような何かが感じられるのです。400年以上もの間、父から子へ、師匠から弟子へと継承されてきた歌舞伎、その壮大な潮流の力なのかもしれません。そんな伝統継承の瞬間をぜひ目撃してください」と話している。

最終更新:4月3日(水)16時0分

サンケイスポーツ

 

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