3つのトライアルでは1番人気馬がすべて沈んだ桜戦線。大混戦ムードが漂う中で第73回桜花賞(7日=阪神芝外1600メートル)のゲートインが刻一刻と近づいてきた。そんな“乱桜”に有力馬のメイショウマンボ(栗東・飯田明弘厩舎)を送り出すのが松本好雄オーナー。名門企業の会長であり、日本一の個人馬主であり、元日本馬主協会連合会会長など様々な顔を持つ男が見る競馬、そして今年の桜花賞は? “人情家オーナー”の話を聞けば、メイショウマンボを買わずにはいられなくなる!?
――日曜はメイショウマンボで桜花賞挑戦です
松本好雄オーナー:前哨戦のフィリーズレビューは4角手前から仕掛けていったけど、なかなか反応していかなかったので7、8着かなって思っていたんだ。それが直線の坂下から割って出てきたからね。すごくはじけたね。
――武幸四郎ジョッキーもかなりの手応えがあるようです
松本:幸四郎に言わせるとビュンと切れるんじゃなくて、ジワジワらしいんだ。その分、マイルに延びるのはいいんじゃないかな。
――良血馬揃いの中で渋い血統
松本:社員が書類を持ってきて「オーナー、名前を付けてください」って言われてね。父がスズカマンボだから名前はマンボでいいよって。そんな感じであまり大きな期待はしていなかったんだ。それがこれだけ夢を見させてくれるんだからね。競馬というのは本当に面白い。
――オーナーの好きな言葉は「我が人生に余生なし」でしたね
松本:僕らの仕事はいつも前を向いていないといけない。少しでも歩みを止めてしまうとトップランナーではいられないからね。いつも頭の中は何かを考えている。
――一方で競走馬のオーナーとしては
松本:仕事と違って、こちらは僕にとっての気の緩められる場所。そこでいろんな夢を見させてもらっている。
――メイショウサムソンでの凱旋門賞挑戦(08年)もそのひとつでした
松本:結果は10着だったけど、スタッフみんながひとつになってよく頑張ってくれた。ある助手はレース前、僕がパドックを訪れた瞬間、ボロボロと泣いたんだ。知らぬ土地で、つらい仕事だったんだろうね。でも彼は満足感に満ちあふれていた。そんな涙だったんだ。彼らのおかげで僕は夢を見させてもらったよ。
――前年は馬インフルエンザで凱旋門賞に挑戦できなかった
松本:宝塚記念(07年2着)が終わった後、凱旋門へ行くことが決まっていたので(石橋)守と(武)豊、他に10人くらいの騎手たちとスッポンを食べに行ったんだ。その時に僕の気持ちを正直に言った。「凱旋門賞は豊で挑戦したい」って。2人とも納得してくれた。
――今の時代はなかなか納得いく形での乗り替わりが難しい
松本:サムソンの引退式(09年1月4日)では半分は豊が乗って、半分は守が乗ったからね。そんなことは今までなかったんじゃないかな。
――皐月賞(06年)を勝った時は、ジョッキーたちが並んで拍手で出迎えていました。オーナーの人望ですね
松本:ダービーを勝った時にもいろんな調教師たちが万歳三唱で祝ってくれた。非常にありがたかったね。そしてマンボを通じて、また多くの人に巡り合えた。僕の大事にしている言葉があるんだ。「人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる」。今後もその出会いを大事にしたいと思っている。
☆まつもと・よしお=1938年1月6日生まれ。兵庫県明石市出身。旧日本海軍の戦艦大和の主砲を加工し、現在も大型船舶用ディーゼルエンジンのクランク軸などの産業機械を手掛ける㈱きしろの会長。愛棋家で2010年に旭日小綬章を受章。73年から馬主となり、「メイショウ」の冠で日本一の個人馬主として活躍。これまでメイショウサムソン、メイショウドトウなど、数々の著名馬を世に送り出してきた。また昨年まで日本馬主協会連合会会長を務めた。
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