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事件
【海防】(下)国境の島、対馬 韓国から密航、密輸、窃盗団…「厳しい現状直視を」
韓国・釜山から厳原港まで高速ジェット船で片道1時間45分。最も手軽な海外旅行が「対馬」だ。昨年は約15万人が訪れたが、対馬の人口は約3万5千人。街では韓国人観光客の姿ばかりが目立つ。
2月下旬の夕刻。入り口にハングルの張り紙がある店に次々と韓国人観光客が吸い込まれる。チゲ鍋が等間隔に並ぶテーブルの席につき、杯を傾ける。
ただ張り紙のない、すぐ近くの日本食居酒屋の前は誰も見向きもせずに素通りする。「二極化しているんですよ。うちにもほとんど来ない」とホテルなどを経営する、太田憲三さん(65)。韓国の旅行会社と提携するホテルや飲食店は、韓国人観光客が大挙して押し寄せ、対馬の一部が韓国人街になってしまっているのが現状だ。
年々、増加の一途をたどる韓国人観光客に紛れ、窃盗団や密輸グループも入国。昨年10月、神社や寺から相次いで仏像などの文化財が盗まれた。韓国の警察当局に摘発された窃盗団は、福岡を経由し釜山に持ち込んで韓国内で売りさばこうとした。
税関当局が徹底した検査をしていれば、水際で阻止できた可能性もある。釜山の税関では「模造品」と判断されていたとされる。
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