憲法改正に前のめりな議員と、そこまで積極的ではない有権者―。政策課題をめぐる両者の「意識差」はどうなのか。朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室が、2012年12月の衆院選前後に行った共同調査の結果をまとめました。13年夏の参院選も控えるなか、各党が向き合うべき課題が浮かんできます。
憲法改正 |
先月の衆院選で当選した議員と有権者の間で、憲法改正や集団的自衛権行使への賛成度に開きがあることが、朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の共同調査でわかった。特に前のめりな自民党議員と、同党に投票した有権者の温度差が目立つ。改憲や集団的自衛権の行使容認を掲げる安倍政権の課題となりそうだ。[詳細へ]
衆院選候補者と有権者に同じ形式で、それぞれの政策について賛成(1)から反対(5)まで5段階で答えてもらった。有権者には「長い目でみると何党寄りか」と尋ね、各党支持基盤の安定度もはかった。 |
「長い目で見ると○○党寄り」ではかった支持基盤の安定度を各党ごとにみると、民主と答えた人は前回衆院選(2009年)の25%から10%に激減した。自民は大敗した前回も各党で最多の41%で、圧勝した今回は逆に36%に減ったものの、依然として他党より安定ぶりが突出している。[詳細へ] |
有権者への調査は、層化無作為2段階抽出法で3千人の対象者を選び、衆院選前日の昨年12月15日に調査票を郵送。投票後に回答・返送してもらい、これまで1889人(63%)の回答を得た。
衆院議員への調査は11月の衆院解散以降、立候補予定者にアンケートを行い、回答者から当選者分を抽出した。新議員480人のうち、回答を寄せた人は454人(95%)。いずれの調査でも、政党名は調査時点のものを使用している。
担当したのは、東京大学大学院法学政治学研究科谷口研究室の梅田道生、孫斉庸、三輪洋文の各氏。朝日新聞側は松村愛、山下剛、守真弓。
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朝日新聞官邸クラブ