高速バス:安全強化策の報告書を公表
毎日新聞 2013年04月03日 東京朝刊
関越自動車道の高速ツアーバス事故から29日で1年を迎えるのを前に、国土交通省は2日、有識者検討会がまとめたバスの安全強化策の報告書を公表、一連の対策が出そろった。対策は、1日に運行できる距離の短縮や、悪質業者への処分の厳格化が柱。未実施の項目は省令や通達などの改正を進め、13〜14年度に順次適用する。具体的には、運転手の居眠りや過労を防ぐため、運行時間が午前2〜4時にかかる場合は1人が1日に走行できる上限距離を原則400キロに制限。ほかの時間帯は500キロまでとした。従来の指針は時間帯にかかわらず1日670キロだった。また、社名を無許可業者に使わせる「名義貸し」や、運転手の点呼の恒常的な未実施といった重大な違反をした業者は、1回の違反で30日間の事業停止とする。