清盛不在の京を任された嫡男・重盛。
彼は棟梁就任の年の暮れに、
早くも大事件の収拾に頭を悩ますことになる。
1第36回「巨人の影」
ココが見どころ!
福原の館をついに完成させた清盛(松山ケンイチ)。彼は大輪田(おおわだ)の泊(とまり)改修に本腰を入れるため、福原に移住。京の留守は任せたと、嫡男・重盛(窪田正孝)に平家の棟梁(とうりょう)の座を譲り渡す。
突然の話に驚きながらも真摯(しんし)に命を受けた重盛だが、「はたして自分に棟梁が務まるのか」と思い悩む。実は清盛にとっても、これはある意味で賭け──。心の奥で重盛の潔癖すぎる性格を危ぶんでもいたのだ。
その年の暮れ、京で大きな事件が起こる。藤原成親(吉沢悠)が治める尾張国の目代(もくだい)が、比叡山の末寺の神人(じにん)をあやめたのだ。後白河院(松田翔太)と仲あしく、常におとしめる機会をうかがっていた僧・明雲(腹筋善之介)は山法師らを従え、成親の流罪を訴えて高倉帝(三谷翔太)のおわす内裏に押し寄せる。ちょう愛する成親をかばおうと、後白河院が満足に調べもせず支離滅裂な命を出したせいで、事態は混乱。さじを投げた後白河院に代わり、判断は摂政・基房(細川茂樹)たちに一任されたが、論議は堂々めぐりで答えがでない。しびれを切らした後白河院は、ついに武力で山法師を打ち払えと重盛に命じる。
そこに、父・清盛から絶対に兵を動かすなという密使が。だが、山法師に屈すれば、義兄の成親が流罪になってしまう。板挟みの重盛はどんな決断を下すのか!? それとも、やはり清盛が事態の収拾に乗り出すのか!?
頼朝を気にかけていた政子は、父の時政に叱責される。
清盛に続いて後白河院も出家し、法皇となる。
注目のキャラクター
(辻本祐樹)
清盛の五男。平治の乱のときには3歳だったため、戦を知らずに育つ。明るい性格で、宮廷の人気者。
(二階堂ふみ)
清盛と時子の娘。父の思いを受け、高倉天皇への入内(じゅだい)を決意。後年、清盛悲願の平家の血をひく天皇を産む。