ネットの進展とともに、新聞の行く末を危惧する声が業界内からも噴出しています。しかし、私は悲観的ではありません。2010年宮崎県を襲った口蹄疫報道が、これからの新聞の行方を暗示してくれました。公正で事実に基づく、圧倒的量の報道、とりわけ、畜産農家の皆さんの気持ちに寄り添った記事の積み重ねは、県民の支持、感動、共感を呼び起こしました。また、その記事はインターネットを通じて世界に発信され、専門家の新たな研究課題にファイルされました。
地方の課題、事象を掘り下げていけば、グローバルな、地球規模の課題を掘り当てます。口蹄疫報道は私たち新聞人、なかんずく地方紙の新聞人に明確な方向性を示してくれました。「読者と共感、県民と共感」の編集方針は今後もぶれることはありません。
宮崎日日新聞社は紙面以外でも事業や顕彰さらには広告等を通じて宮崎を応援しています。そうした事業から多くの若者が国内外に雄飛し、お年寄りも日々の生きがいを見つけています。社是ではこのことを「各分野を通じて県民福祉、豊かな地域づくりに寄与する」とうたっています。
従来の紙であろうとネット上であろうと、われわれは悩んだとき、一層われわれのアイデンティティーに立ち戻り、宮崎の情報を発信し続けます。それがいかにイバラの道であろうと、「読者と共感、県民と共感」の杖を携えながら…。
◇宮崎日日新聞社◇
1940(昭和15)年11月25日、県内日刊9紙を統合して日向日日新聞を創刊。1961(昭和36)年1月1日、宮崎日日新聞の名称に変えました。2011年3月現在の発行部数は21万6700部。県内での市場占有率は63・8%です。
本社所在地 宮崎市高千穂通1−1−33
※電話は「お問い合わせ」のページに記載しています。
◇佐土原センター◇
宮崎日日新聞社の新たな発行拠点となる「佐土原センター」は2002年11月30日に完成、同12月5日から稼働しています。製版から印刷・発送まで、高速シャフトレスオフセット輪転機をはじめとした最新鋭の機器・システムを導入し、県民の皆様に32ページ・16面カラーの鮮やかな紙面をお届けすることが可能になりました。
また、本社機能が万が一まひしても新聞が発行できるように、第2本社として位置づけ、基礎工事は震度6にも耐えられるよう設計されるなど危機管理体制も整備いたしました。
所在地 宮崎市佐土原町東上那珂石塚16079−49
TEL 0985−36−2010
FAX 0985−36−2130
建物用途 新聞印刷工場
敷地面積 13,963平方メートル
建築面積 3,484平方メートル
延床面積 7,065平方メートル
起工式 2001年12月21日
完工式 2002年11月30日
● 設備概要
○新聞用オフセット輪転機/CT6200UD型(東京機械製作所)
○発送仕分設備/カウンタースタッカー 新聞包装・結束機
宛名オンラインシステム 生スタックコンベヤー
仕分コンベヤー ゲート管理システム
(東京機械製作所・株式会社KKS)
○紙庫・給紙設備/AGV(自動巻取紙搬送車) ワンプ剥離装置
PPR(自動仕立て装置)
(椿本西日本・株式会社KKS)
○インキ供給設備/墨・カラーインキ供給設備 廃インキ回収装置
洗油供給設備 (DICグラフィックス株式会社)
○紙面受信システム(パナソニックSSインフラシステム株式会社)
○製版設備(清水製作株式会社)
○自動紙面検査装置(東機エレクトロニクス)
○キャリア設備(西研グラフィックス)
見学受付日・人数/平日のみ、団体に限る
見学時間/1時間半
見学内容/15分間のビデオ鑑賞、センター内(1−3階)見学、写真撮影など
予約/見学予定日の1カ月前より受け付け
【申し込み・問い合わせ】宮崎日日新聞社・佐土原センター TEL0985−36−2333
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