ことしの風疹患者数 去年1年を上回る4月2日 9時58分
妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんに障害が出るおそれのある風疹の患者は、この3か月足らずで大きな流行となった去年1年間の合計を上回ったことが分かりました。
専門家は流行の中心となっている20代以上の大人に予防接種を受けるよう呼びかけています。
熱や発疹などの出る風疹は患者のせきやくしゃみを通じて広がり、妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出るおそれがあります。
国立感染症研究所によりますと、全国で風疹と診断された患者は先月24日までの1週間で292人に上り、ことしに入ってからの患者は去年の同じ時期のおよそ24倍の2418人に達しました。
5年前に今の方法で集計を始めて以降、最も大きな流行となった去年の1年間の患者数、2353人を3か月足らずで上回ったことになります。
都道府県別では、▽東京都が93人と突出して多く、▽神奈川県が50人、▽大阪府が30人など引き続き首都圏と関西で感染の拡大が続いていますが、▽鹿児島県で11人、▽静岡県で7人など流行は全国に広がっています。
ことし、診断を受けた患者の90%近くは予防接種を受けていない人が多い20代以上の年齢層で占められています。
国立感染症研究所の多屋馨子室長は「例年の傾向を考えると今は決して流行のピークではない。流行は首都圏だけでなく全国に広がっているので、大人は今すぐにでも予防接種を受けてほしい」と呼びかけています。
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