◇アクサ・レディス<最終日>
最終日、トータル14アンダーで優勝しインタビューで感極まる堀奈津佳
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▽31日、宮崎県・UMKCC(6470ヤード、パー72)▽曇り、気温17・4度、風速0・9メートル▽賞金総額8000万円、優勝1440万円▽56選手(うちアマ1人)▽観衆5007人
前日単独首位に立った堀奈津佳(20)=サマンサタバサ=が3バーディーボギーなしの69で回り、3打差の通算14アンダーでツアー初優勝を飾った。11アンダーの2位に野村敏京(20)、10アンダー3位に森田理香子(23)=リコー=と大山志保(35)=大和ハウス工業=が入った。ただ、前日発覚した堀のローカル規則誤認騒動を巡り、スタート直前に緊急選手ミーティングが招集される異常事態に発展。それでも終結を見ず、2日にも再度選手ミーティングが行われることなった。LPGAサイドの対応に選手サイドの不満が高まっており、今後の動向が注目される。
短いパーパットを入れ、初優勝を決めた途端、堀はウルッときた。グリーンを降り、諸見里らと抱擁を交わすと、せきを切ったように泣き始めた。20歳の新星が異様なムードの中たどり着いた栄光の瞬間だった。
2時間前にコースに到着すると、ロッカールームでは緊急の選手ミーティングが行われていた。単独首位に立った前日のプレー後に大騒動となった堀自身のローカル規則誤認プレー無罰の事情説明と意見交換。かんかんがくがくの議論の渦中で、堀は「棄権という選択肢も考えた」という。
「でも、諸見里しのぶさんや何人もの先輩が、あなたはミスをしてしまったけれど、ちゃんと自分で言いにいってLPGA(競技委員会)が出した答え。今日は一生懸命頑張って自分のゴルフをしていきなさい、と言ってくださって…」
意を決して臨んだ最終ラウンドは、スキのないプレーぶりだった。スタートの1番から素晴らしいドライバーショットでフェアウエーのセンターをとらえると、4番・パー4で第2打をピンそば1・5メートルにつけバーディーを奪取。後半に突入すると、11番でいったん野村に並ばれたが、「並ばれてから緊張が抜け、勝ちたいという思いが強く出てきて、ピンしか見えなくなった」。13、15番の2バーディーで再び突き放し、そのまま勝利のゴールに駆け込んだ。
「小さい時から夢見ていた最高の瞬間だった。今でも信じられない。幸せだと思います。早く2勝目を絶対に挙げたいです。それだけです」。その口調は神妙だった。
勝って後ろ指をさされるのは嫌だった。だからルール違反したことを自己申告したのだと、前日の心中をもう一度語った。この一件はしばらくはついて回るだろうが、その度胸と実力はきっちりと証明された。憧れの全英リコー女子オープンの切符にも一歩近づいた。 (月橋文美)
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