アルコール依存治療休止
長岡・県立精神医療センター、急性は受け入れ
長岡市の県立精神医療センターが4月から、アルコール依存症専門治療を休止することが29日、分かった。昨年末以降、常勤の精神科医3人が退職し、現行の医療体制が維持できないため。アルコール依存症は急性期の患者のみ受け入れる。
センターによると、県内で専門治療が受けられる医療機関はほかに、新潟市東区の河渡病院と上越市の三交病院がある。センターでの治療休止で、中越地域では専門治療が受けられなくなる。
センターでは、医師が昨年末に1人、今年3月末に2人が退職。常勤医師は9人になるため、1月から新規のアルコール依存症の外来・入院を休止するなど医療体制を縮小してきた。現在は依存症の入院患者はいない。
今後の新規患者は、河渡病院などに紹介していくという。400床の病床と他の診療科は維持する。
当面は新たな医師確保の見通しが立っておらず、院長は「退職した理由はプライバシーに関わるので答えられないが、責任ある医療ができない以上、残念だが従来通りには続けられない」と話している。