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米FCC、携帯電話電磁波の人体への影響に関する調査へ - 基準の見直しを検討

2013.04.01

米連邦通信員会(Federal Communications Commission:FCC)は現地時間29日、携帯電話から発せられる電磁波が人体に与える影響について調査を実施し、制定から16年経つ携帯電話の電磁波に関する基準の見直しを検討することを明らかした。

米国で現在使われている基準はFCCが1996年に定めたものだが、この基準策定の際には1980年代に行われた動物実験のデータが使われていた。このデータ収集からかなりの時間が経過し、また通話が主体だった96年当時とは携帯端末の使われ方も大きく変わってきていることなどから、米政府監査院(Government Accountability Office、GAO)ではFCCに対して、基準の再評価を行い、必要が認められれば見直しを行うよう要請したという。

携帯電話端末から発っせられる電磁波が人体に与える影響については、長年にわたってさまざまな論争が繰り広げられてきたが、いまだにこれという確実な説は定まっていないという。CNETでは、2011年に世界保健機構(WHO)が発表した報告のなかで、ガンの主要な原因として携帯電話の電磁波が挙げられていたとするいっぽう、米国立ガン研究所では携帯電話の安全性に関する懸念があることを認めながら、その因果関係を示した証拠はみられないとする報告が出されていたことなどを指摘している。


【参照情報】
FCC finally opens review of cell phone safety standards - CNET
F.C.C. to Study Health Effects of Cellphone Radiation - NYTimes


梅田志桜里、三国大洋(スタッフライター)

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