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SS投稿用スレ
1
:
maledict
:2007/12/26(水) 21:31:15
まずは立ててみましょう。
69
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:30:23
幹部ともなれば洗脳はされてはいないだろう。自分の意思で改造されたに違いないし、きっと何人も殺してきている。
殺すことは良くはない。だが、斃さなくてはいけない相手は確実に存在するのだ。
「あなたを斬ります………」
翼を広げて上空へ飛び立つ。ユミは急降下しながら刃をマリオンアヌビスへ向ける。
ジュンもまた、フローズンネイルで喉元へと爪を進める。当人は両者の攻撃をバックステップで避け、砂を手に集めて斧へと変えた。
2人の武器が重なり合うと光の斬撃と氷の奔流が合わさった合体技がマリオンアヌビスへと向かっていった。
「なるほど……避けることも想定していたか。中々のコンビネーションだ」
砂で作っだアヌビアックズで合体技を防ぐ。しかし、凍った斧は共に合わさっている斬撃によって砕かれてしまった。
「ふむ………こんな場所では不利か……」
床に手をついたマリオンアヌビスはフンッ!、と力を入れた。すると、ついた場所から徐々に砂に変わっていった。
「まさか………」
ユミは急いで2人を抱えて空中に静止した。ジュンもまた同じように飛び移る。離れてみてよくわかる。デパートが砂になっていくのだ。
上から下に、どんどん変わっていく。ジュンは被害を抑えるために全力でデパートの周りに氷を張っていく。
「ここの周りの人は避難しているわ。ジュン君、頑張って!」
アヤが叫んでいる。どうやら彼女達が言ったのだろう。そこにはサキ以外の全員が集まっていた。
「く…………もう………保たない………」
氷を突き破って流砂が押し寄せてくる。アヤは水で砂を固め、シオンは風で押し返そうとするが勢いが強すぎた雪崩のように一帯に広がり、見ただけなら砂漠そのものである。
「………何てことだ……」
70
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:34:34
避難していたとはいえ、この流砂に何人が飲み込まれたのだろう?。そう思っていると、砂からズブズブとアヌビスが出現した。
「お前………」
全員の視線が向く。思いはただ1つ。゙こいつは斃さなくてはいけない゙。
「感情が現れている……まだガキだな。心配するな。まだ人間共は生きている」
砂の中から一斉に出現してきたアポストロ。数としては300をゆうに超えているだろう。
彼の変質させた砂は人間達をアポストロに変えてしまったのだ。それはつまり、300人以上が一斉に死ぬことを意味する。
「あと10分くらいで最初の小娘辺りから死に始める。ククク………さあ、止めれるかな?」
アヌビアックスを再び作り出す。今度は自分のステージと言ったかのように巨大な両刃の斧が出現した。
「………止めるだけだ!」
ナギサとダイスケが真っ先に向かう。如意棒でアヌビアックスがぶつかり、周りの砂が飛ぶ。
その隙にダイスケは体のバネを生かした拳をアヌビスの顔に当てる。
「どうだ!」
グイッと食い込んでいる。首が折れてても不思議ではない。
「……いいパンチだ。だが、少し重さが足らなかったようだ」
スラッと斧を移動してダイスケの皮膚を斬り裂く。深くは入らなかったが、出血はしてしまっている。
「げ…………だが、これでお前は隙だらけだな!」
「紅蓮ニ式・重焔!!」
超熱波がアヌビスを飲み込む。だが、その中から腕が出てきてナギサの頭を掴んで締めつけてきた。
「あ………ぐ……あ………」
キリキリと指が頭脳を痛ませる。如意棒も落としてしまい、ナギサも白眼を見せている。
「ナギサちゃん!」
どさりと落とされたナギサはピクピクと体が動いている。あの状態はマズい。
ユミはスワンサーベルで斬りかかる。刃を素手で受け止められ、彼女もまた顔を掴まれる。
「ぐ………あ……」
「貴様さえいなければ、我らは………」
71
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:38:40
より力が入る。憎むべき相手。世界を支配するのに最も障害となる者が自分の手の中にある。
高貴なる天使のように見えて、自分にかかれば幼子のように捻り潰せる。
このまま頭を砕くか、それとも咬み殺してやろうか。いずれにしろこいつの命はここで断たなくてはいけない。
「洗脳を受けなかったのは不幸だったな。そうであれば良き戦闘人形だったものを……」
「ユミを離せ!このクソ犬があぁぁッッ!」
そこにジュンが飛びかかってくる。フローズンネイルが伸びていく。左手に持つ斧は氷の爪を易々と割ってジュンの体に食い込む。
「がはっ………」
「硬度が足らんな。まだまだ甘い……」
口にエネルギーが集まっていく。それをジュンに向けて放った。黄土色の光波で彼は離れたビルにまで吹き飛ばされた。
壁に激突したジュンはそのまま動かなくなった、今まで膝すら地面につけなかったジュンがただの2回の攻撃で倒れたのだ。
「所詮はガキか………ん?」
フォックスメッサーを投げ飛ばし、マリオンアヌビスの右腕を狙うシオン。同時にアヤが草薙で同じ場所に刃を向ける。
ついユミを手放してしまうアヌビス。そのままアヤは草薙に空気中の水分を溜める。
「水槌!」
水がアヌビスを襲う。だが、アヌビスが手を出すと水蛇が吸い込まれていく。
「嘘………」
砂は水分を吸収してしまうのだ。アヌビスはそのまま斧を振り下ろす。
「デザート・フェイル」
砂で構築された斬撃がアヤとシオンをまとめて凪ぎ払った。2人共砂にまみれたのか姿が見えなくなってしまった。
「そんな………みんなが……」
この感覚は味わったことがある。圧倒的な戦闘力、深く暗い闇………そう、マリオンヘイルと同じである。
彼女もまた幹部だった。通常のソルジャードールとここまで戦闘力に差があるというのだろうか?
72
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:42:23
「残念なことを知らせてやる。マリオンズ・トゥエルブにも階級があり、番号が若いほど戦闘力が高い。俺はNo.12……この意味はわかるな?」
この力をもってして幹部の中では最弱。つまり、マリオンアヌビスを斃せたとしても、さらにその上には11人いるということだ。
「………こんなのが11人くらいなら……何とかなりそう」
ハッタリだ。ただでさえ力の差を示されてるのだから。それでも戦わなくてはならない。
「貴様はヘイルと戦ったんだったな。内なる力で五分に持ち込んだようだが、彼女とてNo.4なのだぞ?」
あらゆる国の市街や軍隊を壊滅させたヘイルでさえNo.4。まるで底が見えない。だが、それでも……それでも………
「あなたは…………あたしが斃します!」
構えた少女はまるで初めて剣道をするかのように震えていた。ちょうど降り始めてきた雨がさらにそれを引き立てる。
「雨になっても、この砂場の水分は俺が乾かす事が出来る……つまり、俺はここにいる限りは負けん」
両者の武器が金音を響かせる。斧の硬度は砂にも関わらず、鋼よりも強さを感じた。
「シャイニング・ハーケン!」
刃をずらすと同時に斬撃が飛び出る。アヌビスは手掴みすると、そのまま砕いて分散させる。
「斬撃とはこうやるのだ………゙デザート・ボルテックズ!」
アヌビアックスを一回転させる。すると、渦巻きのように回転しながら斬撃がユミに向かっていく。
シャイニング・ハーケンを再度放つが、渦にかき消されてしまう。避けようと翼に力を入れるか動かない。
「どうして………違う…あたしが近づいていってる……」
そう、回転する斬撃にユミは引き寄せられているのだ。それは竜巻が周りの物を破壊しながら進むのと同じ。
「う………だめぇ……きゃああああッッ!!」
渦に消えていくユミの体。渦からは血が噴き出ているが、散乱することなく空を舞っている。回転の終了と共にユミは落下していった。
73
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:44:49
雨の音が聞こえない。風の吹いてるのも感じない。感覚そのものが失われていく。
(……何これ…………これが゙死゙………?)
おや?どうやらアヌビスが自分に向けてジュンを倒したのと同じ゙デザート・ジラソーレ゙を放ったらしい。
というより、既に命中したのか。でも痛みはない。投げられた斧が胸に刺さったようだがこちらもダメージを感じない。
思考のみが先行している。ナギサは?アヤは?ジュンは?シオンは?ダイスケは?苦しんでる人達は?
駄目だ。わからない。眼も見えなくなってきた。ただ、自分だけが世界から遠ざかっていくようだ。
では自分が死んだらどうなる?これが楽になるというなら大間違いだ。むしろ感覚が無くなるのを感じるのは苦痛でしかない。
(気持ち悪い………誰か助けて………。あたしはまだ……違う………あたしば生きたい゙!)
死ぬわけにいかないんじゃない。自分は藤宮 由美として生きたい。木下の願いも、健一を救いたいというのもある。
だが今は、一生命体としての生が愛しくて仕方がない。死にたくない、生きたい。
ならばどうする?このままでは命が消えてしまう。………助かるためには……。
゙マリオンアヌビスを斃ず
斃す!斃す!斃す!斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す斃す…………
゙斃す!!!゙
「な、何だ!?」
アヌビスの目は不可解な現象を見ていた。黒い゙闇゙が落下していくユミの傷口から出てきて、彼女を覆ったのだ。
まるでそれは卵のようだった。これから命が誕生するかのよう。だが、それよりももっと禍々しいものを放っている。
それを感じているのはアヌビスだけではない。気がついたナギサやアヤ達も、その異様なオーラを感じた。
「ヘイルの時は光の翼が出て、それで逆転したのに……」
アヤの時もそうだった。彼女の゙護りたい゙という意思が゙光゙の力を増幅させていたのだ。
74
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:48:28
「そうか………ウイングマリオンは、自分の意思に比例して力を変化させていった………」
離れた場所から蜂くらいしかない大きさのカメラで監視していた骸は驚いてしまった。というか、驚かざるをえない。
「Dr.骸、説明していただきたい。何が起こっているのだ?」
「奴は様々な遺伝子を組み込まれた……それゆえに今までに格闘特化のキャットフォーム、水中特化のドルフィンフォームがあった」
「だから、それがどうした?」
骸は今まで採取したウイングマリオンのデータを参照させた。そこにはヘイルとの戦いも当然含まれている。
「奴は思考の変化、感情の爆発によって戦闘方法を変える……………」
護りたいという意思こそが光を強くさせた。そうであるならば、あの闇は敵を殺すという憤怒から来ている。
「奴の正体は様々なものを選び、無から有を生み出し、天使と悪魔を心に持づ人間゙そのもの……」
かつて政治学者であったパスカルは言ったという。゙人間は野獣ではないが、天使ではない゙。
逆を言えばその心次第でどちらにもなれる。どちらも選べる。
(しかし………それではヘイルと同じ…………゙ヒューマノイドマリオン゙ということか?。この技術はわししか知らんはず……)
卵が割れ、゙それ゙は孵った。中から現れたのは傷を癒やしたユミ。だが、確実に前のユミとは違っている。
漆黒の翼と鎧。スワンサーベルは刀身も柄も全て黒に染まっている。瞳はオレンジ色になり、髪は白髪になっているのだ。
「あれは……本当にユミか………?」
言葉を発したのはダイスケだった。慈愛に満ちたようだった容姿からは想像できない。
「あれじゃ……まるで悪魔じゃないか………。魔王の化身、ディアブロ…………」
ナギサの心配を余所にユミはゆっくりと地上へ降り立つ。アヌビスは再びアヌビアックスを作り、ユミへ向かっていく。
75
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:50:49
「フハハハハハ!!何をするかと思えばダメージ回復だけか!」
透かしたよいな表情だったユミがクスッと笑った。そして、スワンサーベルを上に掲げて振り下ろす。
゙ズヴアァァン゙
何が起こったかの理解などする暇はなかった。マリオンアヌビスの右腕がボトリと落ちたのだ。
「グオオオォォ!!俺の、俺の腕がああああぁぁぁッッッ!!」
ユミはそのままアヌビスに近づき、スワンサーベルで滅多斬りにする。肩から右腰へ、振り下ろした刃はそのまま真っ直ぐ肉を裂きながら下へ降りていく。
「ぐぉ………」
その様子に驚いてるのはナギサ達だった。飛躍的な戦闘力の上昇よりも、その戦い方である。
今までのユミはどこか遠慮があった。相手を傷つけたくない、殺したくない、それがどんなにヒドいい奴でも。
そんなリミッターを外したようにユミは自由奔放に刀を振っている。思えば、力の制御が難しくなっていた六本木ヒルズの頃から兆候があったのかもしれない。
「ユミが………堕ちていく………」
そう言ったのはジュンだった。彼女を昔から知ってる彼だったから、ユミの性質の違いを感じ取ったのだ。
すでに傷だらけになったアヌビスは最後の手段に出た。最大級のデザート・ジラソーレを放つしかないと。
「消し飛べ!!」
口から今までにないくらいの巨大な光波が撃たれた。アヤ達は盛んに避けるように叫ぶ。
だが、ユミはまたクスッと笑うと刃を降った。黒い斬撃゙ブラック・ハーケン゙が放たれ、相殺してしまう。
「馬鹿な……うわああああ……」
蹴り飛ばれたアヌビスは抵抗する間もなく遥か上空へいく。それを追っていったユミはアヌビスの上に回って腹に刀を刺すと、初めて言葉を出した。
76
:
ダイレン
:2008/06/21(土) 00:56:19
「あなたの罪は大きい……決して許されるものじゃない………」
幼く優しい声だったユミとは違う。それは契約を破った人間に対して、魂を請求する悪魔のようであった。
「じ………慈悲を………」
数回の攻撃だけでわかる。力の差がわかってしまう。アヌビスは埋めようのないものを感じて命乞いをし始めた。
「慈悲………ね」
スワンサーベルをグリグリと回す。マリオンアヌビスは天敵に喰らわれた動物のような叫びをした。
「あなたはそうやって助けを求めた人を何千と殺してきたくせに………」
落下し始めた2人の会話が続く。というより、痛み叫ぶアヌビスにユミが語りかけていると言った方が正解だろうか。
「貴様等に……俺を殺す権利なぼ………ば……だ゛ぼう゛!」
「それはあなたも同じよ。理由が欲しいならば………そう、゙弱肉強食゙」
「ばに゛?」
「誰も殺す権利なんてない………ただ、強い者が殺ず力゙を持つってだけよ」
ユミの体から禍々しいオーラが放たれる。そして、地上に辿り着く前に彼女はそのオーラを攻撃に転化させた。
「これが私の……゙ディアボロフォーム゙の必殺技よ………゙グランド・ゼロ!!゙ 」
漆黒の闇が広まっていく。この世の全てを飲み込むような、そんな恐ろしさを感じてしまうほどに巨大な闇…………
それを見ていた子供達はあらゆる行動を止めてしまった。視線も、呼吸も、全てがあの闇へと向けられる。
その闇が消えてくると、パチパチと稲妻が見えた。空間が歪んでしまっている。こんなに強いと、仲間の自分達でさえ恐怖を感じる。
そこにマリオンアヌビスの姿はない。跡形もなく滅したのだろう。苦しんでいた人々も次々と元に戻っていく
地上に降り立ったユミは元の白い、優しい天使のユミだった。だが、彼女は自分の手を見て震えだした。
自分にはまだまだ秘密が、自分でもわからない゙力゙が多い。友達や人々が無事であるのを確認したら、ユミはその場で意識を失った。
梅雨の時季の生温かい雨がユミの躯を打っていく。まるで、彼女の罪を洗い流すかのように。
つづく
77
:
ダイレン
:2008/06/23(月) 16:22:20
エピソード10.5:「託された願い」
どうしてこんなことになってしまったのだろう?あの時、あの場所、あの事件はそこで起きたのだろう?
猛は対策本部でファイルを見ていた。彼の残した資料のオリジナルは消去されていた。
彼を殺した者がそうしたのだろう。だが、長田は用心深かった。なので、どこかに必ず保存をしているはずだ。
そう思って警察庁・警視庁両方の゙倉庫゙を見る。しかし、一向に見つからない。ハッキングの技術まであるのだろう。
それにしても、国のセキュリティー体制を潜り抜けるとは恐ろしい。ただ力で世界を掌握するような組織ではないのだろう。
「しかし………長田さんのファイル………!!?。もしかしたら………」
彼は用心深かった。そう、あえてわかりやすい方法をとったのかもしれない。誰もが行いそうな手段。
家に帰った猛は郵便受けをチェックする。何通かの、その中で自分宛の手紙を見つけ出した。
中身は予想どうり手紙とメモリー。手紙にばもしもの時゙に関して書いてあった。
それが本当になってしまうとは………。猛は家のPCで開いてみる。そこには現在のヘルマリオン、そしであの事件゙についての答えも書いてあった。
「骸教授…………かつて学会では稀代の才能を持つ科学者と言われていた………」
そんな彼が11年前、当時の学会を去った。その後は消息不明………。後にヘルマリオンの大幹部だと判明したが、過去の栄光からは何の意味を持たない。
だが、同じ頃に死んだ神原 直樹の恩師であることは重要であろう。遺伝子科学のもたらす利益を提唱していたらしい。
彼の論文には不老不死すら可能にすると書いてあったらしい。確かに万能細胞の発見などで、人類はその方向へ進んでいるのだろう。
78
:
ダイレン
:2008/06/23(月) 16:23:46
彼の提唱していた遺伝子操作は受精卵の段階から成熟した人間まで、あらゆる世代を対象にしていた。
不老不死だけではない。他の生物能力を人間の理性によって制御し、生物的人間を飛躍させようとしていたのである。
だが、世論や一部の宗教信者の反発を招くのを恐れた学会は彼の理論を否定した。
「いつの時代もそういうものはあるか……」
臓器移植や万能細胞、治療のための手術や薬物投与も本来あるはずのない自然に逆らった行為である。拡大解釈すれば、それも゙改造゙になるのだろう。
正しいかどうかなどわからない。が、人によっては否定したくなる。科学と倫理は常に争っているのだから仕方がない。
少し猛は眠ってしまっていた。゙あの事件゙から姿が変わっていない骸 氷雨の画像をPCに映しながら。
゙トントン゙
その音で猛は起きた。PCの画像も急いで消し、自ら立ち上がってドアを開ける。
「お父さん、ご飯だよ」
「……………あ、ああ。今行く……」
そう告げると由美は1階へと降りていく。あの子がいない時に失っていた日常を感じれることが嬉しい。
そこで猛はふと考える。先日確認しだ天使゙の目撃情報はちょうど1ヶ月前からだ。由美達が救出されてからだ。
思えば捕らえられていた人は進んで状況提供するのに、由美のクラスメート達は揃って口を閉ざしている。
「……まさか……由美が……?。ハハ………ないか……」
そして翌日、ある通報から猛は潰れたデパートへと向かう。封鎖されてる中で、猛が入ったときに自衛隊隊員の話を聞いてしまう。
それは人類のために戦ゔ天使゙と、その仲間を保護したということ。そして、彼が事実を知るのはすぐ後のことである。
エピソード11へ
79
:
ダイレン
:2008/06/23(月) 16:26:40
本来はこちらをいれるはずだったので、すらすらと書けました
エピソード10のままだと11の冒頭に矛盾が発生してしまうので、猛視点のみにして繋がる形にしてみました
80
:
maledict
:2008/06/23(月) 18:04:24
>ダイレン様
スレでの話によると、
>>64-65
の該当部分をこれに替える予定だった
ということですね?未定ながら、いつかサイトにまとめたいと思っているので
その折にはこちらに差し替えます。
81
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:43:16
エピソード11:「暗雲の未来」
どこかの国の、いつかの未来。由美は荒廃した都市の中にいた。なぜ自分はここにいるのか?
それよりも、ここを自分は知っている。見覚えのある街並み、公園、小学校………そう、ここは自分の住んでいる街だ。
「どうしてこんなことに………?」
全てがいつもと違っている。崩れている建造物は人類が歩んできた証の象徴なのに、それが見事に無くなっている。
そして、倒れている屍。父の猛、母の翔子、祖父母、クラスの友達、今まで助けていった人々。
「誰が………こんなヒドいことを………」
死んでいることがわかる以上、もはや近づく意味がない。とにかく今は、生きている人を見つけなくてはいけない。
ここには渚、綾、純、詩音、大輔の死体はない。もしかしたら戦っているのかもしれない。守りきれなかった人は大勢いる。
だが、今助けれる人がいるなら………由美は変身して友を探した。
一度飛び立ってみると、状況がよくわかった。
そこから感じれるのは絶望でしかない。日本、いや、世界全てが滅んでしまったみたいだ。ユミは嫌悪感を抱く。
そうなった世界や未来そのものへの嫌悪………。認めたくない。認めるわけにはいかない。
「………………!?。あれは………烈火掌……」
火柱が上がっている。あれを使えるのはナギサだけである。ユミは急いでその場へ向かった。
その途中、ダイスケとシオンの倒れているのを見つける。溶けてないということは生きているということだ。
降り立つとユミはすぐにシオンに駆け寄った。大丈夫、光の羽で治癒できる。
「しっかりして………シオンちゃん……」
「…………!!?。く、来るな…!」
手を払ってシオンは倒れ、地を這うように遠ざかろうとする。しかし傷が深すぎるので、やがて動かなくなり溶けてしまった。
82
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:44:52
「………え?」
拒絶。それ以外に何か言葉を当てはめられるとしたら教えてほしい。そう思いながら、ユミはダイスケの方を向いた。
「近づくな!」
そう言ったダイスケはその2秒後に消えた。同じだ。シオンと思ったことも、味わったことも。
゙ドオオオォォォン゙
大きな爆音が轟いた。ユミは何かがわからないまま、そちらへ向かうしかなかった。なぜなら、こうなった原因があるはすだから。
近づいていくとアヤとジュンが倒れている。さっきのこともあるが、放っておくことなんて出来るはずがない。
「アヤちゃん、ジュン君……」
すでに意識を失っている。とにかく、RHR能力で治癒しなければ。翼を展開しで光゙を彼らに注いだ。
しかし、その゙光゙はまとわりついている゙闇゙によって相殺されてしまう。やがて2人の体は消え、ユミの眼前から消滅した。
「どうなってるの………?」
腕と、脚と、身体が震えている。何かが変だ。悲しいはずなのに叫びと涙が出ない。
「うわ!」
あと1人いるじゃないか。ナギサが、せめてナギサだけでも。その叫びの方向へユミは向かった。
そして彼女は、゙彼女゙を見た。ナギサば悪魔゙に頭を掴まれ、今にも刀でその命が消えそうになっている。
「…………やめて!」
゙悪魔゙はその声に耳を貸さないまま、ナギサの胸を黒い刀で貫いた。その部分からは血が湧き出てくる。
「きゃああああァァッッッ!!」
ユミは悲鳴を上げながらも急いで駆け寄った。ナギサはユミの顔を見ると安堵の表情を見せる。
そして、涙を流しながら消滅した。こんなことが許されるというのか?
ユミは憎悪に満ちた表情で゙悪魔゙を見つめる。しかし、彼女はその瞬間に驚愕の表情になった。
「あなた………誰?」
83
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:47:13
――まさか……――
「………わかってるくせに………」
――信じない――
「あたしは……あなたよ……」
黒の翼と白い髪。ユミとは全く反対の色合いと属性を外見にも現れている。
「ここはどこなの?どうして、みんなを………」
「ここはどこかの未来………そして、あなたが望んだ世界……」
空は朱く染まり、地には屍の山が築かれている世界を誰が望むか。ユミは嫌悪感を感じざるをえない。
「あたし………こんなの………こんな世界、望んでない!」
「あたしに嘘はつけないよ……だって………………………゙あなたはあたじなのだから」
橙色の瞳がユミの視線を釘付けにする。黒い刀が近づいてることに気づかぬまま、ずっとその眼に呑まれていた。
「…………夢?」
生きている。冷や汗が流れてるのも、五感が働いてることからわかる。とはいえ、なぜあんな夢を見たのだろう?
闇の自分が言っていた。あの未来を自分が望んでいると。そんなことないはずなのに。
「…………夢……だよね………?」
そうであってほしい。そうでなくてはいけない。そうでなければ………。由美はそう思わなければ乗り切れない。
顔を上げると、そこは見慣れない部屋だった。自分の家でも、友達の家でもない。
「…………あ………みんなは………」
起き上がって部屋を出ようとした。すると、扉を開けて何人かが入ってくる。服から判断するに自衛隊の人だろう。
「藤宮 由美ちゃんだね?」
「はい……」
彼らはなぜ自分をここに運んだのだろう?。いや、むしろ今までバレなかったのが幸運だったのだ。
「君の友達も、私達が保護した。今は別室で休んでいるがね」
ひとまずホッとする。だが、自衛隊が自分達を匿っていてくれるというなら国連のことはどうなるのだろう?
世界のことはよくわからない。大人の都合なんて知らない。ただ、子供から見た世界は一種のルールから出来てるような気がする。
84
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:48:37
「落ち着いてからでいいので、私達と来てくれるかな?」
「……今でも、大丈夫です」
疲れてないわけじゃない。それでも知らずにはいられない。自分達が生きている、この世界の答えを。
それはみんな同じなんだ。自分も含めて、人は誰かに答えを求めたがる。だからこそ、6人は欠けることなくその場へ集まった。
「由美……?。あんた、もう大丈夫なの?」
渚が声をかけてくる。コクリと頷いた由美は席に座った。皆も無言で後に続く。しばらくの静寂の後に隊員と警察官、さらにはある人物が入ってきた。
「由美…………」
それは猛だった。由美は驚いたが声には出さない。父は捜査の中心にいた人物だからここにいるのは不思議じゃない。
感覚でわかっていた。いずれ父とこういった立場で合うことは、予想の範囲内だった。
猛も目の前にいる娘が戦っているなんて、まだ信じきれてない。だが、砂山の上から現れたソルジャードール姿の由美を見てしまった。
それは事実。動かしようがない中で、出来ることは由美や子供達を死なせないこと。人類を護る為の戦いで生かすことだ。
彼は一呼吸置くど父と娘゙ではなく、゙共に戦う盟友゙の顔に切り替える。そして、今後についての話し合いが始まる。
紗希がいない理由を知らぬままとはいえ、彼女達は現状についての認識をすることとなった。
近い内に国連が決戦をしかけると。自衛隊は独断で自分達を匿ってくれていること。そして、今の実力を一斉に底上げする方法。
長田の遺した、紗希を含めた人類の守護者達の強化方法である。それはソルジャードール同士で競い、力を高めることだ。
戦う度に強くなる自我を持つソルジャードール。学習を超えた成長、それを望める唯一無二の手段である。
85
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:51:57
子供達は早速゙練習試合゙を開始することにした。今は事を急がなくてはならないのだから
。
それぞれが変身して、互いに最初に闘うパートナーを選択する。
「あたしはユミちゃんと闘るよ」
アヤが真っ先に志願した。この間の勝負の続きというつもりか、妙に張り切っている。
「試合……って感じでやればいいのかな?」
――もし戦うことが罪だと言うならば――
「シオン、あんたの能力をちゃんと見てみたいんだけど?」
ナギサは如意棒を振り回すと、準備運動完了と言ったように地面に突き立てる。
「わかったわ」
尻尾をクリクリと振ると9枚のフォックスメッサーを扇子のように重ねる。まるで稲荷がこれから踊るようだ。
――あたし達はその罪を背負う――
「やろうぜ、ジュン」
「ああ」
鍛えあうには男同士がいい。鈍重な剛の爪と、鋭利なる剛の牙を高めあうために。
――その罪こそが戦いを終わらすためにあると信じて――
(……こんなことを背負わす俺を、大人達を許してくれ)
自分の娘が異形の者になる瞬間を見た猛はそう思った。なぜ、こんな子供達が戦わなければならないのか。
全ては自分達゙オトナ゙が振りまいてしまっだ業゙のツケを払わせてしまうのだから。
自分は非力だ。だからこそ、少ない゙力゙でも貸してあげたい。その゙業゙を壊すために、自ら立ち上がった子供達のために。
――今は前に――
自衛隊の演習地がすっかり貸切になっている。ここでならば訓練にはもってこいだろう。
風が空を裂くと、炎が舞い上がる。地が起き上がる度に、氷は柱になっていく。
水が流れると、綺麗な光がそれに反射して虹が出来る。彼らはまるで遊ぶようにして、ぶつかり合っていた。
――進む――
86
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:53:31
〜遡ること、数時間前〜
ある高校前、下校時間になっても生徒は1人たりとも出てこない。それどころか校庭で部活動に励む者さえ現れていない。
生徒達は皆、体育館に集まっている。スズメバチを模した姿をする少女は壇上でプペロイドに指示をしていた。
「3年2組の女子を、ここに連れてきて」
このクラスを除き、全員自分の蜜を飲ませて操り人形と化している。あえてしなかった理由、それは………。
「野々村さん………なの?」
「久しぶりね。委員長の宮本 涼風さん」
ここはかつて紗耶と紗希、サマースクールに参加したメンバーが通っていた高校である。
「これはどういうこと?それに、その姿は?」
「あなたが知りたいことは、これが教えてくれるわ」
現れたのはアナザーラーヴァ。マリオンラーヴァのデッドコピーであり、欠陥部分があったために洗脳機能が働かなかった。
だが骸教授はアナザーラーヴァを改修し、マリオンラーヴァの小型版として実現させたのだった。
涼風は否応無しに手術台に乗せられる。起動したアナザーラーヴァは触手が伸びて制服をキリキリと破っていく。
「はうぅっ!………んぐ……んんッ!」」
さらに口には改造促進剤を詰められ、言葉を封じられてしまった。ドボドボといれられていく薬が彼氏の精子を彷彿させる。
股ぐらへ絡まる触手は彼女の性感を敏感に作動させる。昨夜にした性交と重なって、涼風に快楽を与えていく。
うなじをさするとこなど、まるで撫でてられているようで心地良いとさえ思ってしまう。
(体が熱くなってく………何か変………)
「んぐーーー!!」
膣内に僅かながら残されていた精子が、遺伝子変化の副作用として強化された。それが卵と混ざり合い、10ヶ月分を越えて一気に出産へと近づけたのだった。
「あぐ!……ん゛がががが!!」
87
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:55:11
改造そのものは終了した。だが、出産による痛みが股には残っている。
「ん………あああああ……うん、うん……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
やがて、赤ん坊が産まれて袋に入る。手術台から降りたら、真っ先にホーネットマリオンへ膝を屈っした。
「出産おめでとう、カンガルーマリオン」
「ありがとうございます……ホーネットマリオン様」
友人の変わりようにクラスの者はみな驚いていた。ホーネットマリオンは次に改造する少女を決めようと下を見る。
「………次は…………………………サキ、あなたね」
ガラスを突き破って、針が周りにいるプペロイドの頭部に突き刺さった。バチバチと電撃が走ると、爆発炎上する。
ブゥゥゥゥンと音が聞こえる。ホーネットマリオンはニヤリとして、同色の針を入り口へと放つ。それを全て避け、サキは姉の前に降り立った。
「サヤ…………」
配色こそ違うが、全く同じ容姿をした双子の姉妹はここで向き合った。これで何度目になるだろうか?
「待ってたわ。今回こそ決着をつけましょう……あなたの洗脳を以てね」
全校生徒が一斉にナイフを出して首筋に付ける。なるほど、全員人質というわけか。だが、そんなのは予測済み。
黄金色の霧が生徒達を覆うと、彼らは全員ナイフを落とした。ハッと気がつくと、体育館の外へ逃げ出していった。
「なるほど……ビーリングハニーを拡散放射することで大人数の洗脳を解除。成長したわね」
「巻き込みたくないのよ…………なぜ、ここを場所に………」
「死ねぇ、ビーマリオン!」
バネを活かしてカンガルーマリオンが向かってくる。高速で、連続したジャブがサキの腕に痛みを与えていく。
「宮本さん………改造されて……」
88
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:57:15
カンガルーマリオンは脚にグッと力を入れ、バネをグイグイと活動させる。左右に揺れたその行動は何かの漫画で見たことがあるかもしれない。
相手の左右から交互に来るパンチは全体重を乗せた重い拳だった。ガードしてても衝撃が伝わってくる。
やられっぱなしではいけない、ビースティンガーを撃とうと思ってしまった。気を緩めた時、ガゼルパンチがサキの脇腹に食い込んだ。
「ぐ………」
再び揺れ動くカンガルーマリオン。鉄腕が繰り出す拳がサキをメッタ打ちにしていく。
「かは…………」
「終わりだああああッッ!!」
大きく振りかぶったその拳がサキの顔へ向かう。軌道を読み、サキは鉄球が如きパンチを掠めながらハイキックを脳髄へと叩き込んだ。
脳震盪が起こり、カンガルーマリオンは揺れる。そこでサキはビースタナーを塗った針を両腕・両脚・胴体へと打ち込んだ。
「あ………動かない……」
四肢の自由がない。サキは飛孔に性格に撃ち込み、神経そのものを麻痺させていたのである。
「後で抜いてあげるから、大人しくしてるのね」
由美の能力があれば救えるだろう。サキは改めてホーネットマリオンに視線を定めた。
「質問の続きよ。どうしてここを選んだの?」
「相応しいじゃない。゙人間゙だった頃のあなたに別れを告げるのに……………」
ホーネットマリオンは歩みを始める。カンガルーマリオンの前に立ち、お腹をさする。
「さっき赤ちゃんが産まれたのよ。でも、人間の頃に放たれた精子から……つまり、クズの子……」
「サヤ………待ちなさ…………」
「ギャアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」
ブシャアァッッと飛び散る血飛沫。長い針がカンガルーマリオンの腹部を貫いている。
「どぶじべ……」
「使えない…………役立たずには生きる価値なしだから」
89
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 12:59:44
ドサリと倒れたカンガルーマリオン。溶けていないということは、本人はまだ生きているだろう。だが、赤ん坊は………
「サヤ……」
その薄笑いが憎い。ニヤニヤと、まるであざ笑うかのようなその感じが。
「あなたは私の大事なものを、いったいどれだけ奪えば気が済むんだ!!」
指先からビースティンガーを放つ。同じくして、ホーネットニードルを指先から発射して撃ち落としていく。
交差すれば体育館の壁に刺さっていき、次第に穴だらけになる。平行線を打破するために肉弾戦へ持ち込もうと、サキはあえて針の中を通っていく。
腕を払い、裏拳がホーネットマリオンの顔に当たる。するとやはり、彼女も膝蹴りをサキの腹へと入れた。
より激しいラッシュバトルが繰り広げられる。互いに譲らないまま、゙ソニックストーム゙どハイバルストーム゙が衝突して体育館の屋根を切り刻んだ。
「逆回転の竜巻をぶつけて相殺………やっぱり、双子ね」
「一緒にするな外道!。私は……私は………」
言葉がつまる。憎いのは誰だ?。サヤなのだろうか?。そうじゃないだろ、と声をかけたのはあの少女だった。
「………私は……サヤを………お姉ちゃんを………」
由美が教えてくれた。本当に斃すべき相手はヘルマリオンそのものだと。自分が戦ってるのは、そのためだと。
「お姉ちゃんを………助けたいのに………」
悲しい表情を見せた妹にホーネットマリオンは微妙な顔をした。だが、サキの願いを叶えるわけにはいかないのだ。
「助ける……?。私は嬉しいのよ……この力を与えてくれたヘルマリオンに感謝してる……」
「嘘だ……それは偽りの心………」
「そう?私は………この力を不幸に思うことなんてないわ………」
90
:
ダイレン
:2008/07/01(火) 13:02:38
ホーネットマリオンはグイッと力を込めた。すると、光が彼女の周りに溢れていく。
「これは………」
「私は大首領様の直属の近衛隊になったわ」
「え………?」
骸教授やマリオンズ・トゥエルブさえ知らない、大首領から与えられた力。それをホーネットマリオンが持っている。
「だからって……それば光゙じゃない…」
なぜ゙悪゙であるはずのホーネットマリオンが゙光゙を得ているのか?というより、゙光゙はユミだけの力だったのではないだろうか?
「゙闇゙はマリオンズ・トゥエルブ、゙光゙は大首領様とデスティニー・チャイルドの方々の力よ……それを私も手に入れた」
自分の属性の他にも゙光゙が闇゙かを持つ。それが上の奴らが強い理由だろう。
(………゙光゙が大首領の…………?。じゃあ………ユミちゃんのあの力は……?)
ユミの戦闘力は自分達と同等に思えるが、明らかに異質な力を持っている。それはまるで、゙神゙と人とを分け隔てる境界線のようである。
もし、ユミの力が大首領と同じ力だとしたら?もし、同じ存在だとしたら?
「何を考えてるかわからないけど………余計なことは考えないことね」
「………サヤ……」
「これが私の゙神使゙としての力、゙クイーンフォーム゙!!」
赤紫色の゙邪光゙がホーネットマリオンを包み込んで、纏わりついていく。光が消え、まるでドレスを着ているかのような美しい姿になった。
白や赤紫を基調として美しさもあるが、ユミの白と違って何だか無機質な白で気持ち悪い気もしてくる。
だが、容姿は天使隊のリーダーであるガブリエルに酷似していた。
「あなたを手に入れられないのなら、いっそあたしが殺してあげるわ………軋め、゙ジークフリード」
両手首の辺りに付いている羽根がバッと開いた。視たとこでは、弓矢と長刀を足した感じだろう。
破られた天井からは雨が降ってきていた。それはある場所では闇を目覚めさせ、ある場所では光を封じている……。
何かの始まりと、何かの終わり。それを感じさせる、不思議な雨だった。
つづく
92
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:12:52
明日テストですが、完成したので投下します
エピソード11:「せめて哀しみと共に」
無機質な白さが不気味に思える。ホーネットマリオン・クイーンフォームが地に着く瞬間、床がビキビキとヒビが入っていった。
それは物理的な重量ではなく、強大な゙気゙からの影響である。その圧迫感は誰かと似ている。
(やっぱり………この゙気゙はユミちゃんに似ている………)
その゙光゙の性質は逆であっても、存在としては同等である。さらには彼女の腕から生えだした弓状の武器が威圧感を増している。
また、クイーンフォームとなったホーネットマリオンの右目には絃で紡いだような十字架が浮かんでいた。
「大首領様によって埋め込まれだ聖痕゙〈スティグマ〉………これで私の潜在能力は限界以上に引き出されているわ」
「限界………以上に?」
ホーネットマリオンがジークフリートをサキに向ける。゙光子゙が集まって針の形に変わっていく。
ビュン………
サキの顔を何かが掠めた。ホーネットマリオンの手には針がないことから、撃ったのだろう。
外れた?いや、外したのだ。針は体育館の壁を貫くどころか触れた場所から砕いてしまっている。
「今のは貫通よりも破壊させることを意識して大きめに作ってみたわ。だから遅かったでしょ?」
今のですら遅いとはハッタリだと一言が出ない。正直、避けれなかった。
「………強化形態なんてイキなものを………」
槍状に伸ばしたビースティンガーを手に、サキは滑空する。左方から飛針を撃った後、円を描きながらしながら近づいていく。
ホーネットマリオンもジークフリートから針を精製・発射をする。その速射性から全てのビースティンガーを破壊し尽くす。
その時には背後に回っていたサキの槍が背中を狙う。しかし、ホーネットマリオンは手で先を掴んで飛針をサキへ向けて撃った。
93
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:14:46
右肩を掠め、針は体育館の壁を砕いた。サキは左の拳を捻るようにしながらホーネットマリオンを殴る。
しかし、痛がる様子はほとんどない。むしろニヤニヤと嬉しそうにしている。それば力゙の差を感じ取ったからだろう。
両者は1年の間、数回戦っている。己の能力、相手の能力が手に取るようにわかっていた。双子ゆえの互角の力だったはずである。
だからこそ、今まで決着が着かないまま時は過ぎていったのだ。しかし、ここに来てその力バランスは狂いだした。
「やっぱり………聖痕の力は素晴らしいわね」
弓の部分が長刀のように伸び、サキの腹部を斬る。ブシャア!!、と血が噴き出るが、構わず胸からビースティンガーを撃つ。しかし、顔面寸前で針を受け止められてしまう。
しかも右手の指で一本ずつ、まるで見せつけるように皮膚との寸という差で止めていたのだ。
「な………」
さらに右脇腹、左肩へとジークフリートからの針が打ち込まれる。
「があっ…………」
「あらら?゙力゙の差が大きすぎて戦いにならないわね………イジメは良くないのにね」
指から針を落とすとチャリンと音が鳴る。ガクガクと震える脚がその痛みを表している。
動物的な本能、人間の感情。どちらも自分と姉の戦闘力の差を痛感させた。心の奥底から思い知らされる。それはまさに、゙恐怖゙。
「ふふ………あなたは昔から私に何一つ勝ったことなんてないじゃない………それが現在もそうだというだけよ」
あの自信が来るのはあちらも自覚しているからだ。自分との差が、゙聖痕゙によって引き出されている゙力゙を上回る゙力゙を持つはずがないと。
「今なら許してあげるわ。ヘルマリオンに戻ってきなさい。そうすれば、あなたも私同様に゙聖痕゙を享受しで力゙を得れるわ」
94
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:15:57
「何をふざけて………………」
「あなたは何もわかってないようね」
゙聖痕゙をまじまじとサキに見せる。゙神゙の瞳を持ってして得たその圧力はただいるだけでも気圧されてしまう。
「あなたはヘルマリオンを誤解しているわ」
「??」
「ソルジャードールに施されるの生物の遺伝子を組み込んでの肉体強化と、洗脳による組織への服従」
それが何だというのだろう?。今さら言われなくても十二分に承知している。
「便宜上洗脳と言ってるけど、正確には違うわ。人間の理性を無くし、本能のみを引き出すのが目的……」
「え………」
「ソルジャードールは決してただの戦闘人形ではない。本来生物が持つ殺戮本能を引き出しただけの゙人間゙なのよ!!」
「!!?」
理性。それは自律神経の発達が他の生物を遥かに凌いでいる人間が持つもの。
あらゆる欲望を持つことは生物の常だが、理性はその本能を制御出来る。それが欲望を向上心へと変え、人間は地球の覇者となったのである。
理性を取り除いて、本能に支配された肉体は忠実だ。力を思うように振るい、殺戮すら許容する。
「今まであなたが戦ってきたソルジャードールもそう………脳のリミッターを外しただけ。彼女達が望んでいたことなのよ!」
「そ、そんなこと………」
ホーネットマリオンは羽根を広げる。白いドレスを着たような姿はまさに女王である。
「世界は嘘をついている!。虚偽と欺瞞に満ちている!。ヘルマリオンは世界の嘘を暴き、本来あるべき姿を創造する゙神゙なのよ!!」
彼女は高らかに語った。世界は確かに嘘をついてるかもしれない。自由と平等を触媒に民主主義を生み出した。
だが民主主義のもたらした結果は何だ?。官僚は腐敗し、幸福と富裕を尻目に不幸と貧困が存在しながらも見て見ぬフリをしている。
95
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:17:08
だが、それでも自分は人間の可能性を信じている。醜さはあるかもしれないが、美しさもあることをあの子に教えられたから。
「私は人間の英知はそんなものは乗り越えられると信じてる!」
「アハハハハハ!。そんなの茶番ね。だって私が証明してる。私はこんなにも血を求めているのだから」
「!!?」
その言葉を聴いてサキは目を尖らせた。゙あれ゙はサヤじゃない。いつだって人というものを愛していた、憧れの姉ではない。
本当に望んでいるわけではない。そうだ、きっと洗脳によって思いこまされてるだけだと。
「………もう、心から笑うことも…………忘れてしまったのね………」
しかし自分が抑えられない。ヘルマリオンにこそ憎しみを向けなければいけないことも、サヤを救わなければならないことも、今はどうでも良くなってしまった。
仮面に固められたような笑みが苦しめてきた人達を思うと胸が痛む。
(ごめんねユミちゃん………)
2本のビースティンガーを持ち、サキは構えた。その目はユミと出会う前の、゙ディソルバー゙として戦っていた時の目をしていた。
(今だけは、私はディソルバーとして戦う!!)
もう見てられなかった。かつての友を手にかけ、平然としている。綾香達は洗脳と戦おうとして、死んでいったというのに。
なぜ戦おうとしない?完璧なはずの洗脳に立ち向かっていた友人もいた。勝った子供達がいたのだ。
それこそが゙心゙だと言った子がいるのだ。人間が持てる最高の財産だと、教えてくれた………。
「サヤ!!。あなたは………私があああああッッ!!」
床が切り裂けるほどの勢いでサキは飛翔した。がむしゃらに槍を振り回すのではなく、高速の連突きのみを集中して行った。
「はあああああああああ!!!」
羽根とジークフリートの長刀で流しながらサヤは舞うように避けていく。それすら美しいと感じてしまうのは決しておかしい感情ではないのだ。
96
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:18:22
ホーネットマリオンがくるりと手を回すと槍と同時に腕も下がった。その間にジークフリートには数多の゙光の矢゙が出来上がっていた。
「天使たちの葬送曲を聴かせてあげるわ………゙クリス・フューネラル゙」
百にも及ぶであろう光の矢が一斉に放たれる。寸でで避けるが、ホーネットマリオンの操作によってサキを追尾していく。
「こんなの………避けきれるわけが………」
「じゃあ、あなたの負けね」
光の矢に気を取られていて背後をとられたのに気づけなかった。ジークフリートの刃がサキの背中を斬り、左の羽根も一緒に切り落とされてしまった。
「しまった……可翔能力が………」
体育館の屋根はその着弾で吹き飛んだ。煙が晴れてきたころ、ホーネットマリオンは地に足をつけた。
ゆっくりと歩いていく。煙幕を裂き、白い手が何かを掴む。それはサキの頭であった。
体の所々から垂れている血の部分が゙クリス・フューネラル゙の残忍性を表している。刺さっている光の矢は役目を終えたように消えていく。
「もう虫の息か」
一方のサキはとても言葉の一つ一つに応対できる気力は残っていなかった。厄介な事に神経すらも断たせているらしく、手と脚が動かない。
「でもこれであなたは私の下へ戻ってくるわね」
アナザーラーヴァを起動させ、サキの体をそちらへと投げ捨てる。機械触手が彼女へ絡まりつき、まるで寄生虫のように貼りついた。
「アナザーラーヴァ第2形態゙パラサイトアダプター゙。全ての触手を切らない限りは脱出は不可能よ。まあ、今のあなたには無理でしょうけどね」
中心部にある窪みがサキの胸へと判子注射のようにピタリと引っ付く。触手もバイブレーションを開始して、傷だらけのサキの体を浸食し始めた。
触手の1本が彼女の口の中へと入ると、一斉に白色の液体を流し込んだ。ネチョリという感触は体のどの部分も感じていて、全ての触手から白濁液が放たれているようだ。
97
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:19:47
「あなたはミツバチから別の種へと変化させるわ。それぞれ、別の姿のがいいでしょ?」
サキは何とか意識を保ってはいるが、衝撃が体を走っていて今にも頭が白くなりそうだった。
擬似的な性交になるため、サキは女としての快楽を感じてしまうのが悔しい。
(ああ………私は結局何も出来ずに改造されるのね…………)
今まで姉や友のために戦ってきたというのに全てを否定されているようだった。これが運命というならば、悔しいが受け入れるしかないのかもしれない。
そう思って眼を瞑る。逆に考えれば楽かもしれない。人類や生命などの重荷を背負う必要もない………そう、何も考える必要は………。
――バサ………――
「!!?」
暗闇の中でヒラリと光る羽があった。それはとても優しく、温もりを持ち、純白を保っていた。
手を伸ばせば届きそうなのに、遠くに感じてしまう。これが自分とユミの距離なのだろうか?
(ユミちゃん………そう、あなたは自分の道を染まることなく進むのね………)
変わらないからこぞ変わっていける゙。その自分のまま、彼女は道を歩んでいく。例え困難があろうと、希望を常に抱いている。
ならば自分は何だ?。彼女は自分に何をしてくれた?。そう、彼女は自分に自分でいていいと言ってくれた。
自分ば自分のままで゙変われた。でも、独りでは得られなかった変革だ。
「そう………私は独りじゃない………。前の私じゃない……」
既に筋力の無い腕で揺れる触手を掴む。そして、思いっきり力を入れて引きちぎった。
「バ………バカな………」
全ての触手をサキは振り解いた。ホーネットマリオンは信じれなかった。あの体のどこに力が残っているのだろう?
「私ば闇゙………。゙光゙を知ってより濃く、深い゙闇゙を得た………これが悪ならば、悪業を背負って、巨悪を討つ!!」
98
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:21:23
脳内で見えた羽は既に見えない。確かにそこに存在するが、闇に同化して見えなくなっていたのだ。
流れていた血が赤から黒へと変わり、サキを囲っていく。ドロッとしたと思うと、全て1点へと集中していく。
現れたのはホーネットマリオン・クイーンフォームとは対極の彩色をしていた。金と黒で構成された体色は見るものを圧倒しながらも、美しさで惹いてしまうようだ。
「それは………何?」
「゙絆゙の力が私に進化をもたらしたみたい……。ビーマリオン・エンプレスフォーム!」
女帝………それがサキの得た力だった、゙光゙を知り、゙闇゙もただ殺めるための力でないことも。
「ふん………。いくら姿を変えても、所詮は私の猿真似………゙神゙の力を得た私には適わないわ」
「舞うのよ………゙ワルキューレ゙」
サキはググッと両手に力を入れた。強く握ったせいで血が垂れてくる。だが、それこそが彼女の武器。
血がやがて巨大な槍と変化する。巨大なトゲのような黒きランスの柄の部分を連結させ、回転させる。
回転を止めると、その位置から体育館の床がバリバリと砕けていった。
「この゙ワルキューレ゙は私の血から作ったランス。闇を纏い、悪を貫く破砕槍」
「あなたの闇なんて………私の聖なる光で消し飛してあげるわ!!」
光子を゙ジークフリードに集め、99本の矢を作る。それを一斉に空へ放ち、自らは長刀を開いてサキへと向かっていく。
「はあああああ!!」
ぶつかった瞬間に火花が散る。互いに力を込めているが、長刀はカタカタと震えている。
(お………重い………)
ホーネットマリオンは全力でしているのに、サキは余裕さえ見える表情だった。やがてワルキューレを纏ゔ気゙によって長刀が砕けていく。
「く………」
破砕槍とはこういうことか。自らの血を媒体としで気゙で固め、その゙気゙で相手を貫き砕く。上手い具合に出来ている。
99
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:22:52
「でも、ジークフリートの真骨頂は矢にあるわ!」
さっき放たれた矢が降り注いでくる。サキはバックステップをして避け、羽根を振動させて飛翔する。
光の矢は床を貫いたかと思えば、再び地中より現れてサキへ向かっていく。
「しつこいわね………」
ワルキューレを回転させて矢を弾いていくが、砕けたはずの矢は再構築されて四方からサキへと襲いかかる。
「な…………」
ワルキューレに゙気゙を集めて振り撒くように回す。幾つかは相殺したが、流石に99本全てを避けることは出来ずに肉への侵入を許してしまう。
「ぐ…………」
「ハハハハ!!あなたは結局私には勝てないのよ!」
刺さった部分から血が垂れていく。しかし、その血は地面へは着かずに一点へと集まっていく。
「これは……………?」
「言ったはずよ。私の武器は血から造られると…………゙リリス・オウヴァリー゙」
集まった血ば気゙を注がれて肥大化していく。やがて人ほどの大きさになり、゙魔女の卵巣゙という名に相応しいほどに禍々しい゙気゙が生じていた。
「さあ、産まれるのよ゙ビービッド」
産まれるという表現が間違ってると思えるくらいに、子供の頭くらいの大きさの蜂が生々しく出てきた。
それも8匹も。視ていると気持ち悪くなるような場面だが、生まれ出だビービッドはサキと同じ彩色模様で美しく思える。
「これは私の意思で遠隔操作出来る半生体武器よ。出すのは針じゃなくてビームだけどね」
ビービット達は命じられた通りホーネットマリオンへ向かっていく。彼女を囲むと、一斉に尻からビームを撃ちだす。
「ぐ………う…………」
着弾すると思っていたよりもダメージが大きかった。ホーネットマリオンはジークフリートから矢を放ってビット達を狙う。
大きさが大きさなのですぐに当たるかと思えばそうではなく、意外にも速い。サキの支配下にあるとはいえ、それぞれが゙生きでいるため自己の思考でかわしているのだ。
100
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:24:21
何匹かを撃ち落とした。しかし、斃された分のビービットがすぐに゙リリス・オウヴァリー゙から補充されてしまう。
「フフフ………さあ、この地獄をどう切り抜ける?」
「ぐ…………」
台詞だけならどちらが゙悪゙の組織からの刺客かわからない。サキはその間にカンガルーマリオンへと近づいていった。
胸を手でぶにっと握る。すると乳首から金色の蜂蜜が出てくる。それを飲ますと、元の人間の姿へと戻っていった。
「馬鹿な………何をしたの!」
「゙ヒーリングハニー・スイーヅは従来の能力を強化し、ソルジャードールのDNAを消去は出来ないけど暫くの間封じることが出来る………らしいわ」
何かが語りかけてくるようだった。それが創造主と呼ばれる者なのか、由美なのか、自分自身なのかはわからない。
自分の持つ能力を自分は理解している。そしてその゙力゙をどう使うかも、自らが考える戦いも。
「サヤ…………あなたもこれで………」
゙ヒーリングハニー・スイーヅをネチョリとホーネットマリオンの口に入れようとする。だが、彼女は手を弾いてジークフリートをサキの喉元へ突き立てる。
「ふざけるな!私は………私はヘルマリオンのホーネットマリオン!!殺すなら早く殺しなさい!!」
――゙早く殺しなさいよ!!゙――゙
同じだ。由美と戦った時の自分と同じ…………。昔の自分ならばその通りにしてたかもしれないが、今は違う。
サキばヒーリングハニー・スイーヅを再び手に垂らし、ホーネットマリオンの口の中へ無理矢理押し込む。
「ん………あ………ううん………」
金色の蜜がホーネットマリオンへと注ぎ込まれていく。どんどん体は熱くなり、サキが手を離すと喉へ手をかける。
毒に苦しんでるのではなく、毒が苦しんでるのだ。ホーネットマリオンは涙を流し、汗も大量に出てきている。
101
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:26:11
「あ………いや………えぐぐ………ぎひいいいい………」
するとどうだ。ホーネットマリオンの瞳と顔つきがサヤへと戻っていくのがわかる。
長かった。今、この手に姉が戻ってくる…………サキは確信して口を開いた。
「お姉ちゃん」
怯えるような眼でサキを見ている。その顔は間違いなくサヤである。洗脳くらいしか解けないが、今はそれで充分なのだ。
「サキ…………」
「お姉ちゃん………お姉ちゃん!!」
抱きつくサキ。ああ、久しぶりに姉に゙愛゙を持って触れている。ついつい涙ぐんでしまう。
サヤの手もサキの背中へと向かう。ついに、ついに取り戻せたのだ。愛する姉を…………。
「……サキ………」
「いいの………今は何も言わないで………」
「そう………?」
゙ドズッ!!゙
「え…………?」
背中に痛みを感じる。しかも深い。血もビビュッと流れ出て行き、サキは膝を地面へ着けてしまう。
「あら……ごめんなさい」
サヤの左手の爪が異様に伸びている。これが゙ジークフリードの片割れであることも予想の範囲内であろう。
「ただのソルジャードールと同じと思うな………私ば聖痕゙(神の証)を持つ使徒。悪魔ごときに呑まれるはずがない」
さっきよりも聖痕が強く浮き出ている。゙神゙と証すべきに相応しいと誇るための………。
「…………サヤ………??」
顔を見て驚いた。やはり自分は間違ってないようだ。右目の゙聖痕゙とは裏腹に、左目は涙を浮かべている。
「サキ……良く…………聞いて………。私が……自我を取り戻せるのはこれが最後かもしれない……」
戦っているんだ。゙サヤ゙どホーネットマリオン゙が。自分が信じていだ絆゙はやはり正しかった。
「゙聖痕゙は元来゙デスティニー・チャイルド゙の方々しか持てない不幻の瞳………RHR能力でなければ取り除けないわ」
この声の主はサヤであることは声色でわかる。まるで、自分がもう助からないかのような台詞回しである。
「躯を無理に強化したせいで、私は長く待たずに崩壊するわ………だから、その前に………」
102
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:30:32
「サヤ……お姉ちゃん?」
その先の言葉は聞かずともわかる。彼女は躯と、命さえも踏みにじられようとしている。
それがソルジャードールの宿命だというのか?。それを変える手段が今なら溢れているというのに。
「お願いサキ………………………死んで………」
何かが消えた。゙聖痕゙を刻まれた眼がサキを見下ろしている。伏せた顔を上げ、サキは飛翔するとワルキューレを構えた。
「そうよ!私達は戦う以外に生きる゙道゙はない……ゴホッ……………、ここで朽ちるのは………お前だ!!」
血を吐き出している。本当に体内組織が崩壊しているのだろう。
ホーネットマリオンばクリス・ヒューネラル゙を放った。矢の数は先程の比ではない。何百という矢がサキに向かっていく。
「お姉ちゃん……………さよなら」
一筋の涙と共に、ビービットが自爆しで闇゙が広がっていく。その゙闇゙は辺り一面を覆い尽くし、゙クリス・ヒューネラル゙すらも飲み込むように消し去っていった。
「何なの?この空間は…………」
何も見えない。重苦しい空間だが痛みも苦しみもない。通常と変わらない。しかし、光の矢を消し去るほどの゙闇゙なのは秘密があるはずである。
「サキ!出てきなさい!」
゙ブウウウウゥゥゥゥゥン゙
彼女が滑空するのがわかる。なるほど、この空間は視覚を奪って接近し、敵を貫くためのもの。そんな小細工をするとは笑えてくる。
「甘いわね……全方位に最大出力の矢を放てば………」
より一層力を引き出せば崩壊が早まってしまう。それでもホーネットマリオンは遺伝子に刻まれた宿命に従って動こうとしている。
「ごめんね………」
゙闇゙が縮まっていく。その゙闇゙はホーネットマリオンの周り8点へと集まっていく。
103
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:32:43
「これは………!?」
周りは8人のサキがいた。全員同じ姿をしていて、ワルキューレを構えている。
「こればシャドー・アバター゙。私の血を媒介にしだ闇分身゙。これであなたは一撃で戦闘不能になるわ」
「ふん…………数が増えたところでオリジナルを下回るのはわかる」
「お姉ちゃん………私からの手向けよ………貫かずに眠らせてあげる…………」
一斉にホーネットマリオンへ向かって突進していく。ホーネットマリオンは実体が放つ気配から本物を特定し、最大出力で光の矢を放った。
「゙マキシム・セイントアロー!!゙」
放たれた矢はズサリと腹部へと刺さる。勝った!!。そうホーネットマリオンは確信した。
しかし、勢いを減らすことすらなぐ修羅゙の如き形相を変えてはいなかった。そして、全てのサキはホーネットマリオンを軸に交差した。
サキが倒れ込むと、゙シャドー・アバター゙も姿を消した。自分にも目立った外傷はない。
「………ふふ……何もないじゃない………どうやら失敗したようね!」
「いえ…………大成功よ」
悲哀に満ちたような顔。というよりは、それすらも慈悲に満ちた顔に映るのはなぜだろうか?
「そんなハッタリは誰が信じ………」
腕がガタガタと震えている。何も受けてないし、起きてないというのに。
――ドクン――
「8方からの高速突進、及び交差によって衝撃波を生む。逃げ場なき悪夢…………゙デモンズ・ナイトメア゙に堕ちなさい」
――ドクン――
゙その時゙はすぐにやってきた。ホーネットマリオンを囲んでいた衝撃波は外部を貫通して内臓を破壊していく。
「……があああああっっっ…………」
口から血を吐き出し、ホーネットマリオンはその場に倒れた。もう動き出すことはない、そうわかっている。
104
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:32:57
「これは………!?」
周りは8人のサキがいた。全員同じ姿をしていて、ワルキューレを構えている。
「こればシャドー・アバター゙。私の血を媒介にしだ闇分身゙。これであなたは一撃で戦闘不能になるわ」
「ふん…………数が増えたところでオリジナルを下回るのはわかる」
「お姉ちゃん………私からの手向けよ………貫かずに眠らせてあげる…………」
一斉にホーネットマリオンへ向かって突進していく。ホーネットマリオンは実体が放つ気配から本物を特定し、最大出力で光の矢を放った。
「゙マキシム・セイントアロー!!゙」
放たれた矢はズサリと腹部へと刺さる。勝った!!。そうホーネットマリオンは確信した。
しかし、勢いを減らすことすらなぐ修羅゙の如き形相を変えてはいなかった。そして、全てのサキはホーネットマリオンを軸に交差した。
サキが倒れ込むと、゙シャドー・アバター゙も姿を消した。自分にも目立った外傷はない。
「………ふふ……何もないじゃない………どうやら失敗したようね!」
「いえ…………大成功よ」
悲哀に満ちたような顔。というよりは、それすらも慈悲に満ちた顔に映るのはなぜだろうか?
「そんなハッタリは誰が信じ………」
腕がガタガタと震えている。何も受けてないし、起きてないというのに。
――ドクン――
「8方からの高速突進、及び交差によって衝撃波を生む。逃げ場なき悪夢…………゙デモンズ・ナイトメア゙に堕ちなさい」
――ドクン――
゙その時゙はすぐにやってきた。ホーネットマリオンを囲んでいた衝撃波は外部を貫通して内臓を破壊していく。
「……があああああっっっ…………」
口から血を吐き出し、ホーネットマリオンはその場に倒れた。もう動き出すことはない、そうわかっている。
105
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:34:35
変身が解けていく。本当に力が無くなっていったのだろう。サキも横目で視ていたが、感情はただ真っ直ぐに紗耶を向いていた。
「お姉ちゃん………サヤ………紗耶お姉ちゃん!!」
さっきの最後だと、さっきのが最後だとわかってるのに。紗希の足は紗耶へと向けられていた。
駆け寄ったらすぐに抱きかかえる。涙など流しきったと思っていたが、やはり溢れてくる。
「馬鹿ね………。私のことは放っておいていいのに………」
既に崩れ去っている天井を透過して雨が降り注いでくる。激しい雨ではない、洗い流すような優しい雨である。
「ごめんね………助けられなくて………」
「気にしないで…………紗希。ソルジャードールの宿命は……私が………連れて行くから………」
震える手で紗希の頭を撫でる。さらりとした髪を紗耶は何度となく触る。
「あなたは髪を伸ばした方が似合うわ…………。私とは違う………あなたはあなたなのよ」
姉に憧れて同じにしていた。双子なのに、全部が全部紗耶のが上手であった。人望もある彼女はまさに自分が目標としていた。
並んで歩きたかった。紗耶と一緒に…………いつまでも。でも違うんだ。これからは野々村 紗希は1人で生きなくてはならない。
でも、自分ば独り゙じゃない。だから゙1人゙でも歩いていける。歩いていかなくてはならない。そるこそが紗希が紗希であるための方法だからである。
「紗希……あなたは生きてね………忘れないで………私がいたこと………」
「うん。約束………約束しよう…………。小さい頃みたいに………」
小指が重なり合う。これは紗耶と紗希の始まりであった。最初の約束ば2人はずっと仲良じであること。
喧嘩ばっかりですぐに破られてしまったが、どんな約束事よりも深く記憶に刻まれている。
106
:
ダイレン
:2008/07/23(水) 01:35:38
これは全ての始まりである。決して終わりじゃない。紗耶はニッコリと笑うと、指を交差させたまま消えた。
ただ空に指切りをしている紗希。残されたのは自分だけである。
けれど確かに紗耶を近くに感じる。自分がすべきことは紗耶の命を背負っていくことである。
けれど、今は泣かせてほしい。今、この瞬間だけは…………。
校庭に出ると数十体分のプペロイドの残骸があった。斃されてから時間はあるだろう。
「やっぱり………野々村さんだったのか」
残骸をはねのけてきたのは南 信彦だった。しかもこの光景に対しての疑問を持っていない。
「あなたがやったのね………やっぱり、あなたの正体を知りたいわ」
困った、という顔を信彦はした。業を煮やした紗希はビーマリオンに姿を変えて、瞬時に信彦の後ろを取った。
「!!?」
「答えないのなら……敵とみなすわ」
「…………わかったよ………」
信彦はその力を解放した。すると、サキは驚愕の余りに腕を下げてしまった。彼はあまりに゙正義の味方゙を名乗るのに相応しかった。
「わかってくれたかな?」
「ええ………まさか………あなたが………」
「貸してもらってるだけさ。僕自身はこの力に対応するための゙擬似改造人間゙だからね」
正体もわかったところで2人は話しを始めた。哀しいことがあったが、やらなくてはいけないものがあるのだ。
「世界各国のヘルマリオンと戦いながら調べててわかったことがあるんだ。ヘルマリオンの狙いば平和による世界支配゙だ」
「゙平和による世界支配゙?」
「彼らの描ぐシャングリラ゙のことらしい。詳しくは今からだけどね」
手伝えということだろう。紗希はそれを承諾し、信彦と共に各地のヘルマリオンアジトへと向かうのだった。
由美達もきっと力を高めようとしているだろう。だから、ここはあの子達に任せれる。きっとまま帰ってくると、紗希は晴れた空に思った。
つづく
107
:
名無しさんニ改造スル
:2008/07/29(火) 03:10:47
>理性。それは自律神経の発達が他の生物を遥かに凌いでいる人間が持つもの。
自律神経じゃなくて前頭葉じゃね?
>あらゆる欲望を持つことは生物の常だが、理性はその本能を制御出来る。それが欲望を向上心へと変え、人間は地球の覇者となったのである。
デタラメすぎてワロタw 理性が欲望を向上心に変えるってw 欲望は欲望のままだよw
>自由と平等を触媒に民主主義を生み出した。
>だが民主主義のもたらした結果は何だ?。官僚は腐敗し、幸福と富裕を尻目に不幸と貧困が存在しながらも見て見ぬフリをしている。
自由と平等を触媒になんかしてねぇよw 触媒の意味知ってるのかよw
民主主義の世じゃなくても官僚は腐敗してたりすんだよw 歴史知らないのか?
あとさ、一応、社会保障制度はあるから、見て見ぬフリはしてないよw
ロクに教養もないくせに知ったかぶってモノ書かないでくれよ
書いてるオレも教養ないけど、この間違いは目に余ったので指摘しておくよ
108
:
舞方雅人
:2008/07/29(火) 21:52:03
うむむむむむ・・・
なかなかにきびしいお言葉。
私も物書きの端くれとして肝に銘じておかねば。
自分の知識の及ばないところはなるべく避けたほうが無難なのかな。
まあ、避けてばかりもいられないですけどね。
109
:
ダイレン
:2008/08/03(日) 23:22:29
返事が遅れてすいません
>>107
前頭葉の件、ご指摘ありがとうございます。そこら辺はにわか知識なせいか、思いつきで書いてしまったので……
欲望の件はもはや主観の問題だと思いますが………。上手く言えませんが衣食住等の生理的欲求を除いた欲望は、個人が欲求する願望を理性で好奇心等へと解釈する形だと思うんですけどね
支配層の腐敗はもちろん、宗教改革や革命以前にもあり、どの時代でも共通でしょう
民衆が物申せる現代社会こそ腐敗が目立つんじゃないか?、と思い書いてました。(天下りとかですね)
お読みいただいた上にご指摘までありがとうございます。
110
:
107
:2008/08/04(月) 01:44:26
>前頭葉の件、ご指摘ありがとうございます。そこら辺はにわか知識なせいか、思いつきで書いてしまったので
分からなかったり、あやふやだったりしたら調べて書くのが物書きとして当然の姿勢じゃないかと思いますが?
読者を馬鹿にしてるの?
>欲望の件はもはや主観の問題だと思いますが………。上手く言えませんが衣食住等の生理的欲求を除いた欲望は、個人が欲求する願望を理性で好奇心等へと解釈する形だと思うんですけどね
主観といってしまえば、官僚腐敗の件もそうですけどね。あなたはそれを論じて読者をある程度納得させるモノを持ち合わせていません。
豊富な知識と深い教養に裏打ちされておらず、知ったかぶりの小賢しさで書いた結果、違和感のある文章が出来上がり、SS自体をかなり稚拙なものにしてしまっています。
>支配層の腐敗はもちろん、宗教改革や革命以前にもあり、どの時代でも共通でしょう
>民衆が物申せる現代社会こそ腐敗が目立つんじゃないか?、と思い書いてました。(天下りとかですね)
誤りは素直に認めましょう。あなたはSSにて、民主主義が官僚の腐敗を生み出したかのような記述をしています。
自尊心が無駄に高いあなたはそうでないと主張するのでしょうが、そう読者に思わせてしまう表現力のなさは反省すべき点だと思います。
あと天下り制度自体は腐敗とは言い切れません。民間企業でも「天下り」とは言いませんが同様のことがあります。知らないのでしょうか?
腐敗云々とは別の次元で論じるべきものなのです。
全体的に難しい表現を使いこなせないクセに使ってしまい、その場面では不適当かつ違和感のある表現がいっぱいの文章でした。
文章を書くということの基本自体が出来てないといってしまえばそれまでですがね。大学生にもなって、この文章力はお粗末です。
111
:
ダイレン
:2008/08/05(火) 11:42:47
>>110
民間企業でもあるのは知ってますが、天下りのが問題視されるのは公務員だからじゃないですかね?
民間ですと契約自由ってことになりません?そこら辺はまだ知識が乏しいのでよくはわかりませんが
文章もマンネリな言い回しばかりになってすいません。客観面を述べる論文なら得意なんですが、心情や動作の主観面を伝えるのはやはり難しいですね。
出来れば僕に「これが大学生が書くSSだ」と、一筆していてもらっていいですか?
お忙しいのでしたら強要は出来ませんが
112
:
107
:2008/08/05(火) 19:51:06
>民間企業でもあるのは知ってますが、天下りのが問題視されるのは公務員だからじゃないですかね?
>民間ですと契約自由ってことになりません?そこら辺はまだ知識が乏しいのでよくはわかりませんが
笑わせてもらいました。これ以上、キリがないのでSSと関係ないところであなたと議論するつもりはありません。
>出来れば僕に「これが大学生が書くSSだ」と、一筆していてもらっていいですか?
この言い回しすごく変ですよね。それは置いといて、大学生といっても文章力にはそれぞれ程度の差があるので、それは無理な相談です。
あなたがあれで文を書くのが得意と思っているならいいんじゃないですか?
私がその程度の文章力しかなかったらとても人前には公開できませんけどね
これ以上のレスは結構です。
あなたの「名作」を読んで笑わせてもらう立場に徹します。
あなたの相手を続けるほど暇ではないので失礼します。
せいぜい頑張ってください
113
:
maledict
:2008/08/11(月) 17:46:08
足跡残しておきます(…管理人なんですが)
>>107
様
こういうインフォーマルな発表の場ですから作品に色々と不備は予測されますし、
指摘自体はどんどんやっていいと思いますが、表現は穏やかにを心がけていきましょう
(今回特に再レスは不要ですので、もし次回以降あれば、願いします)
あと、投稿場所と感想の場所は分けましょうか。
立てて以降一スレもつかないこのスレをつかうことにしませんか?
SS感想スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10463/1198673772/
サイト訪問者の方にSSの感想書いてもらおうという主旨のスレだったんですが
…まあ、寝かせておくのももったいないので有効利用しましょう。
114
:
名無しさんニ改造スル
:2009/07/30(木) 23:56:56
今更思うのだが、107って面白い人だったんだな。
いや、イイ読者だったのかもな暇無いのにSS読むのだから。
せいぜい頑張ってください
115
:
名無しさんニ改造スル
:2009/08/02(日) 01:23:52
↑約1年たってからコイツ何言ってんだろw バカじゃんw
116
:
maledict
:2009/08/03(月) 22:09:59
>>115
様
まあ、
>>114
様は「今更思うのだが」と前置きしていますし。
閑散とした掲示板なので
>>107
様のような熱いカキコはありがたかったです。
もうちょっとお手柔らかにいって欲しかった気はするものの。
117
:
名無しIN東京ドーム
:2010/02/14(日) 00:04:13
* 申し訳ございません。名無しIN東京ドームで御座います。
相変わらず規制テロに合い、身動きが取れない有り様。でも、書きたい!!もし許可していただけるなら、コンも掲示板をお借りして投下してよろしいでしょうか?
118
:
maledict
:2010/02/15(月) 19:31:22
>>117
東京ドーム様
是非是非!スレ立てましたのでご利用下さい。
SS投下by東京ドーム様用@避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10463/1266229778/
なお、お返事遅れまして申し訳ありません。
(週末パソコン触れませんでした。)
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吸血鬼アンソロジー「吸血鬼譚-crimson eyes-」
/ 密林社
2012年末の冬コミでサークル「ふぇにどら!!」様が頒布したアンソロジーで、maledictは「吸血鬼マイウェイ」なる作品で参加させて頂きました。R18指定です。なお、全年齢向けの『吸血鬼譚-blue blood-』(http://www.amazon.co.jp/dp/B00AY1T2HW/)と二冊同時刊行です。
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