最終更新: 2013/04/01 11:56

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名古屋港水族館、イワシに緊張感持たすためマグロ追加投入

展示されているイワシに緊張感を持ってもらおうと、28日、名古屋市港区の水族館が思い切った策に出た。その策は、天敵であるマグロの大量投入だった。
銀色のうろこを輝かせながら泳ぐ、イワシの大群。
群れが渦を巻いて泳ぐさまから、「イワシトルネード」とも呼ばれている。
このイワシトルネードが売りで、名古屋港水族館に展示されているイワシたちに、最近、ある異変が起きているという。
水族館のスタッフによると、名古屋港水族館で飼育・展示されているマイワシの群れが、「最近、緊張感が薄く、少々たるんでいるのでは」との指摘が出ているという。
イワシがたるんでいるとは、いったいどういうことなのか。
飼育担当者は「群れから、時々離れるイワシが出ることはある」と話した。
水槽をよく見ると、イワシの群れから離れた場所を単独で泳ぐイワシが、ちらほら見られた。
このイワシたちが、「たるんでいる」と指摘されている。
イワシは、単独では敵に襲われやすいため、群れを作って泳ぐことにより、身を守っている。
しかし、名古屋港水族館では、ここ半年ほどの間に、群れから離れて泳ぐイワシが目に見えて増えてきたという。
飼育担当者は「(イワシの)天敵となる魚たちが、本気で追わないからだと思います。それ(追わないこと)をたぶん、イワシたちもわかっているんでしょうね」と話した。
この水槽では、黒潮の環境を再現するために、イワシの天敵であるマグロやカツオが一緒に泳いでいる。
しかし、そのままでは当然、イワシが食べられてしまうため、マグロやカツオには多めに餌を与え、襲わないように工夫している。
たるんだイワシたちは、自分たちが捕食されない状況に気づき、イワシトルネードのような身を守る動きをしなくなったのではと、飼育員は推測している。
たるんだイワシについて、来場者は、「水族館で、安心して泳いでるからかな」、「1匹だけはぐれても、『俺は食べられない』と思っているのかね」などと話した。
そんな、たるんだイワシたちが震え上がるようなイベントが、28日に行われた。
トラックに載せられてやってきたのは、三重県から運ばれてきたクロマグロ。
28日は、個体数が減ってしまったマグロを補充するため、15匹のマグロを水槽に追加することになった。
しかし、マグロはデリケートなため、輸送中に15匹のうち4匹が死んでしまうというアクシデントも発生した。
そして、28日午後3時ごろ、マグロを水槽に移す作業が行われ、マグロたちは、水槽へ解き放たれた。
天敵であるマグロが水槽に入れられた直後から、イワシたちの動きに明らかな変化が見られた。
午前中は、水槽の中央部をわが物顔で泳いでいたイワシたちが、追加後は、底の方の低い位置で泳ぎ続けていた。
マグロを運んだ飼育員は「いつもは、ここらへんで、円すい形でクルクル回っていますが、(今は)かなり動きも速いですし、(群れの)形が変わるのも早いので、(イワシは)緊張していると思います」と話した。
たるんだイワシに活を入れた格好のマグロの新規参入。
今後、しばらくは緊張感みなぎるイワシトルネードが見られることになるとみられる。

(03/28 17:48 東海テレビ)


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