会談する安倍首相(左)とモンゴルのエルベグドルジ大統領=30日、ウランバートル(代表撮影・共同)【拡大】
【ウランバートル=峯匡孝】安倍晋三首相は30日午後(日本時間同)、モンゴルのエルベグドルジ大統領、アルタンホヤグ首相とウランバートルで個別に会談、米国を加えた3カ国の政策対話を開始することで一致した。政治や安全保障分野での協力関係を深めることで、台頭する中国を牽制する狙いがある。会談後の記者会見で安倍首相は、「自由や民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有する戦略的パートナーシップに弾みがついた」と述べた。
モンゴルが北朝鮮と国交があることを踏まえ、首相は日本人拉致問題について「安倍政権で解決する決意だ。支援をお願いしたい」と要請し、モンゴル側は理解と支持を表明した。首相は北朝鮮のミサイル発射や核実験などの挑発を「断じて許せない」と非難、国連安保理決議に沿った対応が必要との認識で一致した。
経済分野では石炭など資源開発での協力強化で合意し、経済連携協定(EPA)交渉の加速も確認した。首相はアルタンホヤグ氏に訪日を要請した。
日本の首相のモンゴル訪問は平成18年の小泉純一郎首相以来7年ぶり。