昔から京都は好きな場所でよく行かせてもらっていました。もちろん今も京都は大好きです。偶然ですが、清盛を演じると決まる前から、六波羅にはよく行っていたんです。また、京都には馴染(なじ)みのコロッケ屋さんがあり、NHKさんと京都に伺った時には、そのコロッケ屋さんがコロッケを届けてくれました。
共通点は、ないですね。
でも、清盛のことばかり考えているので、脚本にある清盛像にどんどん自分の思考回路が近づいているというか、似てきているというのはあるかもしれませんね。
集中してしまうと、食事ができなくなったりすることがあるので、集中するときは集中する、でも休むときは休むというのを心がけています。また、休みの日などにはジムに行くなどして、体力づくりをしています。
でも、一番大事なのはちゃんと寝ることだと思っています。ですから、撮影は夜中まで押さないこと(笑)。これは、大事ですね。
清盛は、自分の気持ちに素直に生きていた人だと思います。
今の人たちって、たとえばテレビで「これが一番人気です!」と言っていたら、それが自分にとっても一番大切なものになったりする。誰かの意見にそった生き方をしているように感じる。大多数の人たちが「それは間違いだ!」と言ったら、自分は正しいと感じていても大多数の意見に従ってしまうような・・・。
清盛の時代、武士は“朝廷の番犬”だと言われていました。そのことに清盛は強く反発しながら、当時の常識やルールをどんどん壊していった。その根底には、自分がどう生きたいか?どうすれば庶民たちが笑って暮らせるか?という思いがあったのだと思います。他人がどう思おうが、自分がどう生きたいかを第一に考えた。
これは、今の時代、すごく大事なことだと思います。パソコンでネット検索すれば、いろいろなことがすぐにわかってしまう。自分で経験していないのにわかった気になる。もちろん人の意見を聞くことも大切だけど、その意見に必ずしも従う必要はないと思います。
大事なのは、自分がどう考えるか、どうしたいか。その答えをパソコンで見つけるのではなく、自分で動いて見つけてほしい。そういうことをドラマを通して伝えられたらと思っています。