【動画】マイワシの群れにクロマグロ投入、水槽に緊張感?=高橋雄大撮影 |
水槽の中で力尽きたクロマグロ(中央)。周囲をマイワシが泳ぎ回っていた=28日午後、名古屋市港区の名古屋港水族館、高橋雄大撮影 |
【宋光祐】3万5千匹のマイワシが泳ぐ名古屋港水族館(名古屋市港区)の黒潮水槽に28日、天敵のクロマグロ11匹が投入された。群れをつくって身を守る習性のはずが、群れから離れるマイワシが出始めたためだ。水槽内に緊張が走った。
クロマグロは、三重県南伊勢町で蓄養されていたものを約3時間かけて運んできた。搬送時に4匹が死んだが、11匹が投入された。
クロマグロが水槽に放された後も、マイワシは平然と泳いでいるように見えたが、担当の小串輝さん(46)は「いつもより緊張していますね」。ふだんは水槽の隅で、きれいな円錐(えんすい)形の固まりになって泳ぐのに、この日は水槽中央の底で渦巻き状に乱れていた。泳ぐスピードもいつもより速くなったという。
一方、クロマグロは水槽の隅で群れをつくらずに泳いでいた。新しい環境に戸惑っているらしい。小串さんは「クロマグロが水槽に慣れるまでに1週間はかかる。群れになって悠々と泳ぎ始めれば、マイワシにいいプレッシャーを与えてくれる」と期待する。
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朝日新聞社会部