オリンパスのウッドフォード元社長、委任状争奪戦を断念
[東京 6日 ロイター] 損失隠し問題に揺れるオリンパス(7733.T: 株価, ニュース, レポート)のマイケル・ウッドフォード元社長は6日、社長復帰に向けた臨時株主総会での委任状争奪戦(プロキシファイト)を断念することを表明した。
大株主である日本の機関投資家や主要取引銀行からの支持を得られず、勝算がないと判断した。同氏は今後、昨年10月の社長解任は不当だとしてオリンパスを提訴する方針で、現経営陣との戦いの場を法廷に移す。
これによりオリンパスは、現経営陣が臨時株主総会に提案する新たな役員の下で、経営再建を目指すことになる。現経営陣は、過去の損失隠し問題の責任を取る形で、経営再建に一定のめどをつけた上で退陣することを表明している。臨時株主総会では高山修一社長を中心に策定した事業再建計画も提案される予定で、会社側が提案する再建策の是非を株主が判断することになる。
ウッドフォード氏は同日、「新たな役員候補を提案するための活動をきょうで打ち切る」との電子メールをメディア各社に送付した。断念した理由について、「不正を正そうとする私の取り組みに対し、オリンパスの主要株主である日本の機関投資家からはどこからも支援の言葉を得られなかった」と説明。さらに、機関投資家は「汚染された現経営陣の続投を事実上、黙認し続けている」と批判した。
同氏はまた、「委任状争奪戦で勝利を収めることができたとしても、国内と国外の大株主の間に決定的な対立を招くことにもなりかねない状況で、オリンパスの将来を考えると、このような間違った対立は私が本来望む結果ではない」と述べた。
同氏は同日午前、ロイターなど複数のメディアと会い、オリンパスの海外主要株主である米サウスイースタン・アセットマネジメントと米ハリスアソシエイツに対しては、委任状争奪戦断念の理由を説明したとも話した。また、同氏が所有するオリンパス株については、株主総会に出席する権利を残しておくため、当面持ち続ける意向を明らかにした。
<復帰しても銀行との良好な関係見込めず>
ウッドフォード氏は同日午後3時、都内の日本記者クラブで会見し、委任状争奪戦を断念した背景などをあらためて説明した。主要取引銀行で大株主でもある三井住友銀行から自身の社長復帰を歓迎されておらず、委任状争奪戦で勝って社長に復職しても、「オリンパスにとって良い状態にならない」と考えたと述べた。国内株主からの支持が得られなかったことに加え、経営再建で連携する必要がある同行との良好な関係構築が見込みにくいことも断念の理由に挙げた。 続く...